巧言令色文在寅

米朝首脳会談が実現しても文在寅は「蚊帳の外」。
 
先月行われた米韓首脳会談、トランプ大統領文在寅の宿泊するホテルへ「出向いて」行われた、と言う「異例」とも言える形式だったそうだが、何の事はない。そのホテルには文在寅の他にもトランプ大統領が会談する予定の首脳クラスの要人が複数宿泊しており、一々個別に何処かに呼んで会談するより自身が出向いて一気に会談をこなした方が合理的、と言う判断によるものだったらしい。如何にも「ビジネスマン出身のトランプ大統領らしい」判断だとも言える。
 
さて、その米韓首脳会談だが、文在寅の言葉とは裏腹にその内実は韓国にとって「大失敗」と言える内容だったのだと言う。
 
 
※焦っても無駄だぞ文在寅
 
今回の文在寅の訪米は予定されていたものではなく、「急遽決まった」のだと言う。当初は首相の李洛淵が訪米する予定だったのだが、「米朝実務者協議」が開催される、と言う情報を韓国が掴んだ為、急遽文在寅が訪米する事にしたのだと言う。この手の実務者協議は「首脳会談の露払い」的な役目を負っている事がある。つまり米朝間で再度の「首脳会談に向けた地ならし」を行っている状況とも言え、「このままでは『蚊帳の外』に置かれる」と焦ったのであろう事は容易に想像出来る。で、あるならば多忙なトランプ大統領の予定に強引に食い込んだであろう事はまず確実で、文在寅に手ぶらでそれが出来るとは到底思えない。当然トランプ大統領を喜ばせるだけの譲歩は必須である。
 
アメリカが要求したのは
 
「来年度の在韓米軍駐留経費の韓国負担分5倍増」
「日本とのGSOMIA破棄撤回」
 
だったのだと言う。それが「米韓首脳会談開催の条件」だったのだと言うが…
 
※と、言うより「マスコミには言及出来なかった」のだろう。
 
文在寅は今回、マスコミ向けに
 
「韓米同盟は偉大な同盟に発展している」

「私は、大統領の想像力と大胆な決断に日頃から驚き入っている」

「大統領のリーダーシップのおかげで、南北朝鮮関係は大きな進展を遂げることができました。そしてそれが米朝間の対話を導き出せました」

「4回目の米朝首脳会談に向けて近いうちに米朝間で実務協議が始まることを期待しています。4回目の米朝首脳会談が実現すれば、おそらく世界史における真の歴史的瞬間になるものと期待しています」

等とトランプ大統領に対して身の毛もよだつ「歯の浮く様な」御世辞攻めをしたのだろう。また、

「米国から液化天然ガス(LNG)輸入と、米韓民間企業協業による自動車自動走行技術開発で合意」

と、間髪入れずに青瓦台が発表したのも「トランプ大統領の機嫌を損ねられない」事情があった、とすれば合点がいく。

だが、肝心の在韓米軍駐留経費問題やGSOMIA破棄撤回については

「過去10年間の兵器購入実績と、今後3年間の購入計画などを繰り返し、駐留経費については『合理的な水準の公平な分担を』と逃げた。GSOMIAも破棄を撤回して『米国に忠誠を誓う』といった話もなかった」

つまり事前の首脳会談開催条件に「ゼロ回答」だった訳だ。トランプ大統領からすれば

文在寅という人間は信用できない」

「何で、あんな奴が大統領になったんだ!」

等とサミットの場で公言してしまう程文在寅を最初から信用などしていない。だからトランプ大統領はわざと文在寅に無茶な条件を突き付けて「どう対応するのか」見極めようとしたのではないだろうか?そして文在寅の用意した答えは「ゼロ回答」だったのだから

「何しに来たんだ、あいつは!」

と、激怒しても何ら不思議はない。韓国からすれば強引に首脳会談に割り込んだだけで「大成功」かも知れないが、会談で肝心な事について何一つ成果を出せなかった上、相手を激怒させたのであれば、それはどう見ても「大失敗」以外の何物でもない。枝葉にばかり気を取られて根っこが腐っていても気付かないレベルの「外交音痴」ぶりだが、それでも文在寅は「外交の天才」だと言うのだからもう笑うしかない。

※日米首脳間での文在寅評。
 
記事に登場する「米情報当局関係者」の発言が事実であるなら、これでトランプ大統領には「文在寅を見限る」口実が出来た事になる。トランプ大統領金正恩を取り込んで文在寅を潰す展開にでもなれば日本としては少しは改憲の為の時間が稼げるが、現状では悠長に構えている暇などない。勿論その後会談した安倍首相はトランプ大統領の本音や「その後」に起こるであろう事は認識している筈だ。それなら対策も考えてあると考えるのが自然であろう。そうであるなら一々心配など杞憂でしかないが、それにしても文在寅、「巧言令色鮮し仁」を地で行く酷さだ。やはり軽薄な男の口からは軽薄な言葉しか出ないのだろう。この会談はその証明だと言える。