成功に見えて失敗だった日韓首脳会話

※安倍首相からすれば迷惑以外の何物でもなかったのだろう。
 
先日のAPEC+3首脳会議の際に文在寅が突如仕掛けた安倍首相との不意討ち会話。日本からすれば「想定外」だったのか、その様子をを伝える写真は韓国側からの物しか存在しない。そういう手段に出る事自体
 
「韓国が追い詰められている」
 
裏返しなのではないかと思っていたが、そういう見方を裏付ける見解を明らかにした記事があった。
 
 
臨床心理士・経営心理コンサルタント」と言う肩書の人物がこの写真に写った安倍首相と文在寅の様子から両者の心理を分析しているのだが、実に興味深い。それによると文在寅はソファに浅く斜めに腰掛け、身体だけでなく足も安倍首相の方に向けている。それを「対話に積極的」としている。
 
不肖筆者もこの「会話」を「国内向けパフォーマンス」と見ていたが、「そうしなければならない」程韓国は「日本との対話」を必要としている、GSOMIA破棄を交渉カードにしようとしている事からもそれだけ
 
「対韓国輸出管理体制見直し」
 
が効いている、と言う事なのだろう。それを「安全保障上信頼出来ない」受け止めるなら自ら「韓国が信頼出来ると言う証」を見せて日本の判断が「間違い」だと証明するのが筋だが、「開き直って逆ギレ」しているのが現状だ。それでは問題解決には何ら寄与しないが、本音ではそれは理解しているのだろう。だからこの様な対応となるのだ。
 
一方の安倍首相は
 
〈左手でスーツのジャケットの襟部分をしっかりと掴んでいる。ボタンが閉められているにも関わらず、前を合わせようとしているようなのだ。この仕草から見て取れるのは、安倍首相の警戒心。予定にはない文大統領の行動に、無意識のうちにいぶかしんで警戒し、リラックスするどころか緊張感を持ったのではないだろうか。胸襟を開き、腹を割って話す気などさらさらないどころか、この対話を歓迎していなかったようにさえ感じられる。〉
 
と、分析。そういう分析は素人の不肖筆者も同感である。
 
※原則論を述べただけ、と言うのも納得。
 
この会話は10分前後だったと言う。当然通訳を介しての会話だっただろうから、それだけの時間で話せる事、と言うのはたかが知れている。日本側はこの会話について上記の画像の様に発表したが、現実的に原則論を述べるだけしか出来なかっただろう。恐らく形式的な挨拶と日本側は自国の立場を伝え、文在寅
 
※正確には「再確認」ではなくそう応じただけなのだろう。
 
「懸案は対話を通して解決されなくてはならない」
 
と応じた程度だったのだろう。もっと言えば安倍首相からすれば「文在寅と会話した」と言うより「文在寅に直接通告した」と言う表現の方が適切なのかも知れない。
 
いずれにせよ、この記事指摘の通り安倍首相が
 
文在寅との接触を望んでいなかった」
 
事だけは間違いないだろう。この場で「握手している」写真が公表されない事からも「握手はしなかった」と、考えられる。それだけ安倍首相も文在寅を毛嫌いしている、と言う事なのだろう。
 
この先、国際会議で安倍首相と文在寅が共に出席する、と言う事態は起こり得るが、日本側は以後、韓国のこういう行動を警戒するだろう。その点から見ても今回の韓国側の行動は
 
「一見成功に見える大失敗」
 
となる公算が高い。文在寅の器では「その程度」である。