文在寅の経済ギャグ

※新年早々笑わせてくれる。
 
正月三ヶ日が終わり、人によってはもう仕事始めになった人もいるであろう。そもそもカレンダー上は1月2、3日は「祝日・休日ではない」のだが、少なくとも日本では慣習として「祝日・休日同然」である。
 
一方外国では1月1日は祝日でも2、3日は「通常の平日として」扱われるケースも多いと言う。従って以下の記事の様に文在寅が既に「公務」として3日に活動を始めている事は何ら不思議はない。その事自体は批判する要素など最初からないのだが、新年早々「経済音痴」ぶりを遺憾無く発揮してくれている事は早速の「笑いのネタ」にしかならないであろう。
 
 
※どうせツッコミに対する回答はないが。
 
文在寅は3日にエコカー輸出式に出席し、
 
「2030年に世界4大輸出大国に飛躍するための新たな10年を開始する」
 
と宣言した。宣言そのものは勇ましいが、韓国の憲法の規定上、その2030年に文在寅が大統領であり続けられる可能性はなく、任期満了を前提にしても最低2人の大統領誕生する事になる。それだけの長期ビジョンの経済対策を実行させ、かつ成功させられるだけの技量があるなら韓国経済はこの様な状態にはなってはいまい。しかも発言はその10年、「政権交代が起こらない」と言う前提でしているのだろうが、現在の与党だけでなく、野党までもが継続してくれる様な経済政策が打ち出せるのであれば「10年先」の事より「目の前の現実」をどうにかする方が優先度が高い事は言うまでもなかろう。
 
朝鮮日報の記事にある様に昨年の韓国の輸出は10年ぶりに2ケタの減少率(-10.3%)記録した。これは世界金融危機時の2009年(-13.9%)以来の「悪い数字」だと言う。しかも13カ月連続で前年比マイナス(-)輸出状態が続いており、その結果韓国は2018年の輸出国第6位から昨年は7位に下がる可能性が高いのだと言う。「一歩退却二歩前進」と言う言葉はあるにはあるが、「反転」していると言える要素があるのだろうか?
 
「今年の世界経済と貿易条件は昨年よりも良くなるだろう。昨年12月にその可能性を見ることができた」
 
と、文在寅は言う。その根拠は
 
先月の輸出減少率(-5.2%)が7カ月ぶりに1ケタに減った」
 
事だと言う。だからか
 
「輸出が好転の方向へ切り替わりつつある」(青瓦台副報道官)
 
「先月の対中国輸出は14カ月ぶりに増加に転じた」(青瓦台関係者)
 
と言う強気の発言が飛び出している様だが、比較基準の2018年12月当時の輸出不振(-1.2%)、対中国輸出急減(-13.9%)と、
 
「比較のベースがもっと酷かった」
 
だけの話でしかない、と言う指摘も出ている模様で、実際その通りであろう。経済関係に関する文在寅政権要人の発言は「都合の良いデータだけ切り取って強調する」傾向が強い。勿論この手の「ツッコミ」に対する回答など「ない」。額面通りに受け取ってはならない事だけは確実である。
 
※その理解に経済知識など不要である。
 
一方韓国財界では文在寅政権の「楽観論」とは真逆の「悲観論」ばかりだと言う。大韓商工会議所会長の朴容晩は同日の「2020年経済界新年会」で、
 
「国外には輸出の道、国内には投資の道を開かなければならないが、海外列強間の覇権争いなどで狭い輸出の道を展望している人が多い」
 
と話したと言う。またある財界関係者は
 
「大企業の最高経営責任者たちは一様に『今年はもっと厳しくなるだろう』と言っているのに、文在寅大統領だけは世間知らずの楽観主義者だ」
 
と更に手厳しい。要するに文在寅の経済見通しなど信用されておらず、また、経済政策期待は持っていないのだろう。「餅は餅屋」と言うが、そういう声さえも文在寅には届かないのだろう。韓国経済の一層の低迷は約束されているも同然だと言えそうだ。
 
文在寅は理想を語るのも結構だが、先ずは自身の足元を見て、「出来る事から一つづつ」行うべきである。…もっとも経済与える影響を見極められれば、話だが。