韓国の国民請願制度は十分に機能しているのか?

 

※制度の仕組みが悪いのか?それとも民度の問題なのか?
 
文在寅が導入した制度に「国民請願制度」がある。これは大統領府のHPに請願を出し、賛同者が30日以内に20万人を越えれば政府がその請願に対して「公式回答する」と言うものだ。日本のネットニュースでも時折取り上げられるがロクでもない、と言うか本来の趣旨を逸脱した請願が行われ、かつそれに規定以上の賛同者が集まる、なんて事態も珍しくない。そういう実情を憂う韓国人も居るようだ。それは制度に問題があるのか?それとも民度の問題なのか?
 

 

 

 
※そう思うしかないような事例が多発しているのも事実。
 
一応最初にフォローしておくと出された請願で最も多かったのは
 
「性犯罪や飲酒運転による事故などの真相究明」
 
なのだそうだ。だが、このブログでも何度か取り上げた様な
 
「本来の趣旨を逸脱した請願」
「無茶な内容の請願」
 
が出されているのもまた事実で、それがこの制度のイメージを悪化させている事は否めない。
 
※だからと言って「何でもアリ」ではない。
 
「国会議員の歳費を失くして奉仕職にしろ」
 
と言った請願が出された事がある。気持ちは判るがそいつは政府が決める事ではない。従って政府としてもそういう回答しかしようがなく、この制度を通じてそれを実行する事は最初から不可能だ。少し考えれば判る事なのだが、直情的にそういう請願が出される事はこの国では日常茶飯事だ。
 
酷いのになると東京オリンピックの際、放送テロを繰り返した放送局MBCを処罰しろ、とか不適切なイラストを記事に添えた朝鮮日報を廃刊にしろ、だとかそれを政府がやったら「民主国家でなくなる」様な事まで当たり前の様に請願される。そんなのはまだ序の口で
 
「気に入らない政党を解散させろ」
 
とか請願とは「自分の願望を述べる」と勘違いしているとしか思えない内容の物まで登場した。勿論韓国でも各種人権や何かする為の手続きは法で定めされているが、政府がそれらを無視して何でも出来るのであればそれは最早「法治国家」ではない。まさに「政府が法」の独裁国家でしかないのだが、そういう理解は国民にないらしい。
 
※そういう問題ではない。
 
こう見ると制度の欠陥、と言うより「使用する国民の民度の問題」である事は容易に想像出来る。最初から法で決まっている様な事を請願一つで覆せる、と思っての事なら「法治」の意味を根本的に理解していないか、歪曲しているかのどちらかでしかない。そもそも「法はあってないも同然で政府の匙加減で如何様にも出来る」と信じてこういう請願を出しているならその発想は近代どころか中世のそれである。幾ら外見だけ立派になっても中身が伴わなければ意味がないのだが、韓国は「先進国だ」とか言う前に先ずはそこから自身を見つめ直す必要がある事は間違いない。
 
※韓国の認識は世間から200年は遅れている。
 
韓国に限らず政府が国民の声を聞く様な場はあって然るべきだ。だが、韓国に関しては国民の良識が欠如している為にそういう制度があっても十分な意味を為していない。原因は「未だに儒教精神が根強く残っている」と言う点に尽きるのではないか?そこからどう脱却するかが問われる事になる。韓国が真に「民主国家」となるには避けては通れない道だが果たしてそれが出来るのか?この点に関しては韓国は世界から200年は遅れていると言えるだろう。