不定期連載・東京裁判に毒を吐く その2

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不定期連載で東京裁判に毒を吐いているが、今回のテーマは「判事に問題あり」と言う点だ。

東京裁判自体はポツダム宣言にて戦争犯罪者の処罰に関する事項がある為、根拠もあるし、別段問題はない。(因みに東京裁判国際法上《戦争行為》という扱いになる)問題はその内容とやり方であると言える。東京裁判の判事は連合国より選出されている。国別で見ると米英仏ソ蘭豪加印比、更に中華民国ニュージーランド、である。連合国からしか判事が選出されていない時点でどう公平中立な判断が期待出来ると言うのか?また当然それなりの法務経験のある人々が判事を務めたかと思いきや、そうでないから問題なのである。

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まず周知の通り国際法を前提にした裁判にも関わらず国際法の専門家はインドのパール判事ただ一人であった。彼は東京裁判において唯一被告全員の無罪を主張したが、それは国際法の専門家としての観点からであろう。余談だが最近の説によるとパール判事が東京裁判の判事に選出されたのはインド国内の手続きミスだったと言うからまた驚きだ。(彩図社刊:大日本帝国の謎 小神野真弘著より)少々語弊のある表現かも知れないがもしそうならば天は日本を見捨てなかったと言ってもよいのだろう。パール判事が選出されたのは。

また、中華民国の梅汝?判事は法曹経験のない人物であった。(ロースクールの学位は取得していた)更にソ連のザリヤノフ判事とフランスのベルナール判事は法廷の公用語とされた日本語と英語のどちらも使うことが出来なかった。これでどうやって判事としてまともな判断が下せたと言うのか?

実務担当レベルでは戦後処罰政策の実務を担ったマレイ・バーネイズ大佐は(大東亜戦争)開戦が国際法上の犯罪ではないことを認識していたし、後の第34代大統領アイゼンハワー元帥も、これまでにない新しい法律をつくっている自覚があったと言われている。故に訴因にも問題があったのは間違いないがそれは別の機会に。

先述したベルナール判事は裁判後「すべての判事が集まって協議したことは一度もない」と述べている。だとしたら判決は一部の判事達の独断と偏見で下された事になる。と、なるとやはり不当判決だ。

またオランダからのベルト・レーリンク判事は当初、他判事同様の所謂「戦勝国としての判事」としての考え方を持っていたが、パール判事の「公平さ」を訴える主張に影響を受け、徐々に同調するようになっていった。「多数派の判事たちによる判決はどんな人にも想像できないくらい酷い内容であり、私はそこに自分の名を連ねることに嫌悪の念を抱いた」とニュルンベルク裁判の判決を東京裁判に強引に当てはめようとする多数派の判事たちを批判している。
そう、東京裁判の問題の一つにニュルンベルク裁判のやり方をそのまま当てはめようとした事もある。日本とナチスのした事は全く違うし、同盟のきっかけはソ連対策で利害が一致したからに過ぎない。そもそも日独伊の同盟は日本にとっては大した役に立っていないのは明らかだが…

東京裁判の判事達には少なくとも公平中立という概念はなかったのだ。

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