月面着陸45年

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アメリカのアポロ11号が人類史上初の有人月面着陸を成功させて45年になる。改めて言う事ではないかも知れないが人類は地球以外の天体に到達し、生還する事に成功しているのだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140720-00000040-jij-n_ame

NASAはこの機に改めてアポロの業績をアピールし、「次の大きな飛躍」として火星有人探査実現の機運を盛り上げたい考えだと言う。実現すればそれは物凄い偉業ではあるが…?

映画「トータル・リコール」など人類が未来に火星にも移住する設定の映画はあるが、現実はそう甘くはなさそうだ。

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地球と月の距離は約38万キロだが、火星ともなると地球から5千万から8千万キロもある。アポロと同じ速度だとしたら片道1年以上かかる計算になる。燃料や食料はもとより、万が一の事故対応にはどうしても越えられない壁がある。それはタイムラグ。

地球と月では電波のタイムラグが1秒程ある。この程度ならほぼリアルタイムでどうにかなるだろうが、火星探査の場合は3~4分のタイムラグが発生してしまう。探査船に何かあったとして、地球で事態を把握して適切な処置を指令したとしても探査船は指令を受けて実行するのに8分前後かかってしまう。即ち火星有人探査には宇宙飛行士自身に的確な判断力がないと火星に辿り着くどころか地球に帰還するのも覚束無い。

また片道一年、往復二年の長期間の宇宙での生活が人体に如何なる影響を与え、どう対応するかも考えなくてはならない。例えば骨は重力がかかっていないと弱体化すると言う。それを防ぐには宇宙船に重力を発生させる必要があるが、遠心力で重力を発生させると人間の身長が無視出来なくなる。頭と足の重力に差が出てしまうからだ。これを無視するには巨大な宇宙船にならざるを得ないが、どうやって建造するのか?問題は尽きない。

だが、人類の知恵はそれらを乗り越えて実現出来ると信じたい。それが筆者が生きている間かどうかは判らないが、出来れば生きているうちに見てみたいものだ。そうなったとしてそこに日本の技術が活かされていればいいと思うのは筆者だけではあるまい。