南極海の巨大イカ

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南極沖で体重350キロの巨大イカが発見・捕獲されたと言う。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140917-00000014-jij_afp-sctch

体長3.5メートル、体重は350キロに達すると言う。単純に考えると関取二人に匹敵する。写真を見ただけでもその巨大さが伝わってくるであろう。

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今回発見されたのは「ダイオウホウズキイカ」と呼ばれる種だと言う。この巨大イカ南極海周辺の深海域に住んでいるらしい。

名前からして同じく巨大イカとして名高いダイオウイカとの近縁性がすぐに浮かびそうだが、ダイオウイカとは別の種である。

2007年2月に捕獲された未成熟の個体でも、外套膜だけで250cm、体重は450kgにも達しており、成熟個体では触腕を含めた全長が20mに達することがあるのではないかとも言われてもいる。(イカは触腕でかなり全長を稼いでいるが。)ならばダイオウイカに匹敵どころか、こちらが最大のイカになりそうな雰囲気である。因みに眼は30センチを超える大きさ。生物中最大の眼の持ち主でもある。

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一体何食ってこんなにデカい体になるか気になるが、深海魚や他のイカを食べているとされている。特筆すべきはこのイカの腹持ちの良さである。2010年に行われた研究によると体重500kgの本種個体は5kgの魚一匹で200日間の生命活動を維持できると推定されている。驚異的な燃費の良さである。と、なるとこのイカはエネルギーが有り余ってその分を身体をデカくするのに回したのか?

…しかしこのダイオウホウズキイカ南極海の深海にいる為人間との遭遇が少ない上、死んでしまった場合圧倒的スピードで腐敗してしまうらしく、研究が思う様にいかないらしい。

今回の個体は卵が発見された為、雌と判断されているが、実は雄の捕獲例がないと言う。アンコウの様な矮雄なのか、または性転換が可能なのか、もっと巨大な雄がいて捕獲されていないだけなのか、それすら不明である。

これだけ身体がデカいと浮力を得るのも一苦労なのでこのイカにはアンモニアの入った袋が体内にあり、それで浮力を得ている。従ってイカ自体がアンモニア臭く、残念ながら人間の食用には適さないと言う。ダイオウイカを食べてみた、と言う猛者はいるそうだが。マッコウクジラがダイオウイカやこのダイオウホウズキイカを襲って食べているのは有名な話だが、クジラはアンモニア臭くても気にならないのだろうか?

これからの研究で新たな発見が期待される。