同床異夢の日独。

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※その本音は…?

ドイツのメルケル首相が来日した。

前回の来日が洞爺湖サミットだったと言うから随分と間が空いたものだ。これで通算3回目の来日だと言うが、その間支那には7回も訪問していると言う。日本のそれまでの頻繁な首相交代劇が彼女の足を日本から遠ざけた様だ。

しかしメルケル政権は一昨年末、対日関係をアジア外交の「最重要の支柱」と位置づけた。南シナ海で強引な海洋進出をもくろむ支那への警戒が背景にあるとされる。また、昨年3月のロシアのクリミア半島併合によるウクライナ危機を受け、民主的価値観を共有する日本との連携の必要も高まったようだ。

昨年4月に訪独した安倍首相は首脳会談の際に、女子サッカーファンのメルケル氏に日本代表「なでしこジャパン」のユニホームを贈った。メルケル氏も同年10月のイタリアでのアジア欧州会議(ASEM)首脳会議の直前、安倍首相に駆け寄って声をかけるなど良好関係を演出した。両首脳は昨年、電話を含め計5回の会談をこなしているのだが、どうも実利での結び付きに思えるのは筆者だけだろうか?

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※一見良好に見えるが…?

http://www.sankei.com/smp/politics/news/150309/plt1503090011-s.html

現在国際社会の最重要課題のISIL対策や、日独双方が目指す国連安保理常任理事国入り等の協力が必要な問題はある。そういう共通の利害関係だけが重要であり、日独の思いの違いは多々あるのが現状だと言える。

例えば原発。安倍首相は再稼働を目指す方針だが、メルケル首相は「福島原発事故がドイツの脱原発の原因になった」と発言した。

脱原発派からすれば喝采ものの発言だろうが、ドイツの場合、脱原発は陸続きのフランスやポーランド原発から電力を輸入できるから成り立つのである。口悪く言ってしまえば「国内での原発事故リスク0で原発の電力を利用しよう」と言う訳だ。それでもドイツの隣国で万が一原発事故が起こり、放射能漏れの上、それが拡散しようものならばドイツ国内に放射能汚染をもたらす可能性があることに変わりはない。

一方島国の日本ではそれは出来ない。海底ケーブルでも引いて支那や韓国から電力を輸入すればいいと言うならそれは狂気の沙汰である。言ってみれば強盗に家の鍵の管理を頼んだり、横領犯に自分の通帳と印鑑を預けるに等しい愚行だ。「ドイツを見習って脱原発」等と言うのは残念ながら夢物語でしかない。

また支那朝鮮との所謂歴史認識問題についても「アドバイスする立場にない」と慎重な言い回しであったが、「ドイツがきちんと過去と向き合った一方、連合国が過去を克服するドイツを見守ったからだ」と述べた。

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※日本がキチンと過去に向き合うと支那朝鮮の嘘出鱈目が判明するだけ。


これまた日本には見習いようがない事でしかない。日本が過去に向き合ったとしても相手は歴史認識とは到底言えない嘘出鱈目捏造歪曲狂言戯言の類でしかない。そしてそれをプロパガンダやら反日活動のネタに使うような連中だ。例えばドイツに対するフランスの様な態度など間違っても期待出来ない上に国際法のイロハも知らず、仮に知っていても順法精神の欠片もない野蛮国家どもだ。条件が違いすぎる。

また、ドイツの過去の反省と言ってもその実態は「全ての責任をナチスに押し付けている」だけだ。勿論ホロコーストの過去に対する姿勢は真摯そのものだが、結局は「全てナチスが悪い」と言う点に行き着く。そのナチスを民主的な方法で政権の座に付けたのは他ならぬドイツ国民なのだが…?

一見良好に見える日独だが、その実態は同床異夢だとも言える。こういう一筋縄ではいかない相手を味方にするも敵に回すも安倍首相の外交手腕一つであろう。安倍首相、腕の見せ所である。