民主党の「存立危機事態」

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このまま安全保障関連法案の審議が進めば民主党の存立危機事態」だそうだ。中々面白みのある皮肉であると言えるだろう。

《後半国会最大の焦点である安全保障関連法案が衆院に提出された15日、野党の足並みはさっそく乱れた。「十分な審議」の要求ではおおむね一致するものの、同日の与野党国対委員長会談では、法案への賛否に加え特別委員会の設置の有無の主張も分かれた。野党第一党民主党野党共闘を主導したい考えだが、満を持した国会論戦でも与党ペースで審議が進む公算が大きい。

与野党が対峙するはずの15日の国対委員長会談は、皮肉にも野党間の立場の違いが浮き彫りとなった。

口火を切った民主党高木義明氏は、自民党佐藤勉氏が審議時間の目安を「80時間」と発言したことに抗議し、撤回を要求。安倍晋三首相が米議会演説で「夏までに成就させる」と述べたことにも反発し、与党が提案した21日の審議入りに反対した。

維新の党の馬場伸幸氏も民主党と同様に十分な審議を要求。ただ維新は法案の修正協議に前向きで、馬場氏はあからさまな政府・与党批判を口にしなかった。

民主党以上に強硬なのは共産党で、穀田恵二氏は特別委の設置自体に反対。しかし法案に反対する社民党と「生活の党と山本太郎となかまたち」は、いずれも衆院議員が2人で特別委へ委員を送る資格がなく、会談では審議参加を求めた。

民主、維新、共産、社民、生活の5党はこれに先立ち野党国対委員長会談を開き、足並みを一定程度そろえた。ところが、次世代の党と新党改革与野党会談で、法案に全面的に賛同する立場を表明。参院議員のみの「日本を元気にする会」は早期の審議入りと特別委の設置に賛成した。

民主党岡田克也代表は15日の記者会見で「野党がすべて共闘できることにはならないかもしれない」と釈明。「維新とは歩調が合うようにしたい」と共闘に意欲を見せたが、先行きは見通せないままだ。

民主党は特別委の委員にリベラル系の辻元清美政調会長代理、保守系長島昭久元防衛副大臣らを内定。4月28日に「安倍政権が進める集団的自衛権の行使は容認しない」とする見解をまとめたが、集団的自衛権の限定容認論者が多い保守系には不満もくすぶる。

他党からは、法案内容になぞらえ「意見対立を放置したまま審議に臨めば、野党共闘どころか、民主党そのものが『存立危機事態』になるのでは」と揶揄する声すら出ている。》

http://www.sankei.com/politics/news/150516/plt1505160003-n1.html

後半国会最大の焦点である安全保障関連法案への対応を巡り、野党の足並みが揃わない様だ。勿論「野党=反対」でいいと言いたいのではない。この法案自体は日本の安全保障に必要なものと筆者も考えている一人であるが故、次世代の様に賛成する政党があっても多いに結構だと思う。維新も修正次第では賛成する可能性があると言う。ただ安易な妥協で骨抜きにされなければいいが…

問題は野党最大勢力の民主党である。民主党「安倍政権が進める集団的自衛権の行使は容認しない」と言うが、では他にどんな行使のやり方があると言うのか?そもそも民主党内には集団的自衛権行使容認に賛成する議員もいると言う。唯一党内意見の集約がまともに出来ずに審議に臨むだけに民主党お約束の造反議員が出ても何ら不思議はなかろう。結論が玉虫色なだけに。

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共産党については論外だろう。提出された法案を特別委員会で時間をかけて審議する事自体に反対するのは如何なる了見か?審議すらせずに廃案にしたいとの魂胆がミエミエである。共産党は反対する前に現在の憲法が国会で審議された際、自分達の意見がどうだったのかを先ずは思い出してはどうか?憲法9条に最後まで反対したのは他ならぬ共産党である。

…と、なると焦点は与党案に維新がどう対応するか、修正して折り合えるのか?そして修正がされるのならばどの様に修正されるのか?と言う点にあるのではないだろうか?そこには民主党の存在感なるものは微塵もない。野党第一党がこの体たらくではどうにもなるまい。これで国民の信頼を得て党勢回復など夢物語以上にあり得ない。期待するだけ野暮、無駄、無意味だ。

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民主党の「安倍政権が進める集団的自衛権行使は容認しない」などと言う小手先の誤魔化しはもう既に国民は何度も目にしてその本質を見抜いている。民主党の仕事は小田原評定では選挙に勝てる道理はないが、民主党自体が政策集団と言うより選挙互助会でしかない為、そこから脱却出来ない限り民主党に未来はない。尤も意見がまとまった所でそれが反日政党のそれであるなら尚更だ。結局数だけ中途半端な烏合の衆でしかなく、それ以上にはなれないのだろう。民主党に期待は出来ない。「存立危機事態」どころかこのまま空中分解してそれぞれの考えに沿った新党を作るか議員個人の考えに合致する他党に合流した方がよっぽどいい。考えどころか存在そのものが中途半端、それが民主党である。

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