安倍首相VS菅直人

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※判決には大いに不服のご様子だが、それが正当な判断である。

「そう言えば、そういう事もあったんだな」と、言うのが最初の感想だったのだが、これは重要なニュースであると言えるだろう。
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http://www.sankei.com/smp/premium/news/151203/prm1512030012-s.html?pdm_ref=rna

菅直人福島原発事故の対応を巡って安倍首相が当時発信したメルマガに虚偽の内容があるとして名誉毀損で訴訟を起こしていたのだが、東京地裁は請求棄却の判決を出した。菅直人の完全な敗訴である。

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※主張は全面的に退けられた…

菅直人が首相として福島原発事故の対応を行った際、「原子炉への海水注入を中断するよう指示を出していた」と、安倍首相のメルマガには記述されていたが、菅直人に言わせると「海水注入中断の指示は東京電力の判断である」として、名誉毀損で訴訟を起こしていたのだ。
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※安倍首相のメルマガは新聞報道より早かった。

菅直人に「史上最低最悪の総理大臣」という評価がほぼ定着している現在、「回復されるべき名誉」が一体何なのか筆者には理解不能だが、どうやら「11年3月12日の海水注入の決断」が「菅直人の英断」らしいのだ。…そうであったとしても首相としての評価に比べればその「名誉」とやらは雀の涙にもならないのだろうが…

だが、その「英断」とやらも実際には原子炉への海水注入による再臨界の可能性について当時の原子力安全委員会班目委員長の「(再臨界の可能性は)ゼロではない」という回答やそれに伴う説明に対して菅直人から「そうは言ってもないと言っていた水素爆発が起きたじゃないか」と言われて専門家も沈黙してしまった…と言う事らしい。

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菅直人の主張。

菅直人は海水注入中断の指示を出したのは「東電の武黒フェロー」と名指ししているが当時東電がそういう判断になったのは「そうは言ってもないと言っていた水素爆発が起きたじゃないか」と言う菅直人の発言が引き金になった様なのだ。…尤も当時の福島第一原発の故吉田元所長の英断で指示に反して海水注入は継続され、それがカタストロフィを回避する事になったのだが…

…だとすると確かに菅直人は直接指示はしていないのかも知れないが、結果的に東電をそういう判断に導いた、と言う指摘はあながち間違ってはいないのだろう。そういう意味では安倍首相が当時

「3月12日の海水注入は菅氏が決定したとされているが、実際には注入は菅氏の指示で中断されていた。しかし側近は『注入は菅氏の英断』とする嘘をメディアに流した」

と判断しても全くの嘘出鱈目とまでは言えない事になる。従って東京地裁の判決は極めて妥当であるとしか言い様がない。刑法230条2には次の様な規定がある。
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※公人への名誉毀損の成立は困難なのはこれが理由。

判決は

「記事は海水注入が継続されていたことが判明する以前に発信されていた」

と、指摘し、また

「注入を中断させかねない振る舞いが菅氏にあったこと、(実際には東電が決めた)海水注入を菅氏が決めたという虚偽の事実を海江田万里経済産業相(当時)ら側近が流したことなど記事は重要な部分で真実だった」

と認定している。と、なれば先に挙げた条文の規定によって安倍首相を名誉毀損にする理由は皆無である、と言う事だ。

事故直後に無意味な現場視察を強行し、東電本社に乗り込んで恫喝紛いの行為を行った。それが「注入を中断させかねない振る舞い」と判断されたのは想像に難くない。更に吉田調書にあるように
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と、故吉田元所長に「あのおっさん」呼ばわりされる様な体たらくだ。敗訴の原因は全て菅直人自身の言動にあったと言っても過言ではない。菅直人は勝訴に自身満々だったみたいだが、文字通りの自業自得、身から出た錆、因果応報だ。

…そもそも自身に都合の悪い言論を法的手段や圧力で封殺しよう、なんて発想それ自体が間違いなのだ。政治家でなくてもそういう事をやっている人間も散見されるがそういう悪巧みは所詮失敗に終わるのだろう、植村某とか…
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※自身への批判を法的手段で封殺しようとする人。


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※自身の失言を圧力で封殺しようとした人。
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※いつもは「言うだけ番長」が実力行使に出たらこうなった。

菅直人は判決を不服として控訴する様だが、恐らく結果は変わらないだろう。他人の評価に不満を持つ前に先ずは自身の言動を反省する方が遥かに意味があるのだが、菅直人最高裁判決が出てもそれを理解しないのだろう。彼に限らず民主党にはそういう人が何故か多い。「類は友を呼ぶ」とは良く言ったものである。こういう救いのない政治家には間違っても政治を託してはならないのである。