「阿比留瑠比の極言御免」…顔が描かれないマンガの登場人物

福島第一原発事故の際に原子力安全委員長だった班目春樹氏が原発事故の際の対応の様子をマンガにしている

登場人物は班目氏自身を含め、当時の政権中枢の政治家や東電の関係者などで、似顔絵や作中の言動でそれが誰なのか?と言う事はマンガを見れば概ね察しが付くだろう。しかし、である。登場人物で唯一顔が描かれない人物がいる。今週の「阿比留瑠比の極言御免」はその「顔の描かれない登場人物」がテーマだった。

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http://www.sankei.com/premium/news/160310/prm1603100003-n1.html

記事によれば班目氏がその人物の顔を描かない理由は

「当時、官邸にいた政治家たちの中で1人だけ拒絶反応がある。一番会いたくない人であり、たぶんトラウマになっているようで似顔絵を描けません」

との事である。それが誰なのかはマンガを見れば…いやいや、見るまでもなく明白なのだが、そこは「敢えて」伏せておく。勿論読者様の脳裏に真っ先に浮かんだであろう「あの」人物である事はまず間違いあるまい。…少なくとも不肖筆者はそうだった。

班目氏によればこのマンガは

「マンガはこっそりと出しているもので、私の鬱憤のはけ口のようなものです」

と語ったそうだ。また自身の記憶が飛んでいる部分もあるので事実だと主張するつもりはない、そうだ。

とは言え、事故発生直後に深く対応に関わった方だけに4コママンガからでもリアリティーが伝わってくる。そして同時に「あの」人物の言うことがてんで信用ならないことも…

「あの」人物のここまでの言動、よくまぁここまで…と感心…ではなく呆れてしまう程の自己正当化でしかない。それがよく伝わってくる。

早いもので間もなく東日本大震災福島第一原発事故から5年を迎えようとしている。「あの時「あの」人物が首相でなかったら、ここまでの被害にはならなかったのではないか?」と思っている方もいるのではないだろうか?災害はいつやって来るか判らない。そんな時に危機管理能力が欠如している人間がトップにいたらそれだけで災害の被害拡大を助長する結果に繋がりかねない。常日頃から自分達のトップにいる人物の選定は重要なのである。肝心な時に政治が物の役に立たないのでは洒落にならない。確実に言えるのは「ろくでなし」しかいない政党に政権を担当させよう、などと思わない事だ。これもある意味では防災の一環になるのではないだろうか?…とも思えるのである。