元総務大臣の離党劇
樽床伸二、それはないのではないのだろうか?
http://www.sankei.com/smp/west/news/160430/wst1604300052-s1.html
民主党政権で総務大臣を務めた樽床伸二が民進党を離党、次期衆議院選挙は無所属で立候補する予定だと言う。
離党の理由について
「民主党は政権運営に失敗し、信頼を失った。初心に帰り、無所属として再スタートしなければならない」
と言っているそうだが、余りにも身勝手過ぎやしないか?
※やはりブーメラン。
本人もその民主党政権では野田政権で総務大臣、幹事長代行、菅内閣では国会対策委員長等を歴任したれっきとした政権幹部の一人である。しかも政権転落直後、民主党政権を
「優・良・可・不可でいえば『良の下』ぐらいで合格点だ。こういう状況の中でよく乗り越えてきた」
と自画自賛していたのが当の本人なのである。樽床伸二は民主党が下野した24年総選挙、そして前回の総選挙はいずれも民主党から出馬したものの落選している。これらの事から考えると
「民進党の看板では自分は当選できない」
と言う判断があった事は想像に難くない。だが、現職閣僚が落選し、その後復活出来ていないからと言って民主党政権での御祓が済んだとは言えまい。
「民主党は政権運営に失敗し、信頼を失った」
と言うのであればその「失った信頼」を取り戻すのが本来の筋ではないのだろうか?幹部の一人としての責任は免れない立場だったのだから。
※24年総選挙で彼の落選は予言されていた。
彼の離党は彼の為でしかない。彼に限らず民主党が民進党になったからと言って風向きは変わるどころか更なる逆風、と言うのが現実なのだろう。また、彼の言い分を認めるとしてもそれならば民主党が民進党になる時点で離党するべきではなかったのではないかと思う。タイミング的にも「?」な離党劇である様に受け取れる。
…いずれにしても彼の離党は民進党の厳しい現実を如実に示しているのであろう。現在落選中の元議員の中にも樽床伸二同様
「民進党の看板では自分は当選できない」
と感じている人はいるのではないだろうか?予定候補者に内定していてもこの様に離党されては民進党も堪らないだろうが、所詮は民進党は「出来上がったばかりの泥船」でしかない、と言う事でもある。やはり期待するだけ野暮なのであろう。
またこの離党劇は「当選する事が目的」の民進党ではそのアテがなければ何ら魅力がない、と言う事でもある。民進党がまず取り組むべきはそういう体質の改善である。
※これでは「国民とともに進む」事は不可能であると断言できる。