斜陽の社民党の迷走
※社民党は自らの看板を捨てるのだろうか?
社民党が迷走を始めたようだ。
http://www.sankei.com/politics/news/160512/plt1605120038-n1.html
党首の吉田忠智が12日の常任幹事会で、
「社民党が参院選を戦う状況は極めて厳しい。民進党との合流も選択肢として考えられるのではないか」
と言及したが、他の幹部の反発を受け、事実上の「撤回」に追い込まれたと言うのだ。
吉田忠智は常任幹事会後、民進党の岡田克也に電話で自らの発言を報告。吉田忠智は記者団に
「合流の打診はしていない」
と強調した。岡田克哉は「承った」と述べるにとどめたという。
※日経がこの様に報じた。
しかしこの動きを日経新聞が12日付夕刊で「合流検討」と報じると、又市征治らが吉田忠智と面会して諭したと言う。同日夕には党本部が「報道は事実無根」との談話を無署名で発表したのだが…
吉田忠智の発言の裏にあるのは危機感だ。次回参議院選挙では社民党は党首の吉田忠智と福島瑞穂が改選になる。前回の参議院選挙では社民党の比例議席は1。3年前と同様の得票だったとしても両者の再選は不可能である。それどころか社民党の支持は落ちる一方なのだから議席を確保出来るかどうかすら怪しい。要するに社民党単独で参議院選挙を戦う力はもうない、と言っても良いのだろう。
そこで出てきたウルトラCが「民進党に合流」「比例名簿統一」となる。その方が議席を確保出来る可能性がまだある、と言う事か。
社民党がここまで凋落した理由は単純である。
「社民党の主張が国民の理解を得られていない」
これに尽きる。だが、それでも社民党にだって党是や理念と言うものはあるのだろう。何せ社会党時代から数えれば70年近い歴史のある政党である。ないわけがない。それを前面に押し立てて選挙戦が出来ない、と言う時点で政党として終わっている。そんな体たらくで議席にしがみつこうとするのは哀れであり、惨めでもあるが、どうせなら次回の参議院選挙で社民党の党是や理念を正面から国民にぶつけて「滅びの美学」にでも酔っている方がまだ形にはなるが、それらを捨ててまで民進党に合流等と話が出る時点で党是や理念より自身の当選の方が重要と言うことか。そしてその程度の安っぽく薄っぺらい党是や理念だったと言うことか。だからこそ国民の理解や支持を得られないのだが、社民党はそれを理解しているのだろうか?
※社民党もそのお仲間。
もっとも社民党は今回の選挙結果に関わりなく政党要件は失わない。とは言え党首自ら選挙戦で討ち死にするようでは社民党の消滅は時間の問題となろう。それでも自分達の理念に殉じるか、それとも魂を売ってでも議席の可能性に賭けるのか?社民党の選択の時が来ている様だ。
※どういう形にせよ、社民党の評価は変わらない。