トランプが勝ったから憲法改正議論？
ドナルド・トランプが大統領選挙に勝利して1週間が経ったがトランプの大統領選挙勝利に反発して抗議するデモがアメリカでは頻発している。中には星条旗を燃やしたりと、過激な愚挙を行う者まで現れ、日本のみならずアメリカでも「リベラルの劣化」が懸念されているこの頃ではあるが、著作家の崔碩栄氏によればこれらの「反トランプデモ」を煽動している首謀者は「環境運動家のチョ・ヨンジョン」なる韓国人女性だとウィキリークスが暴露したのだそうだ。…リベラルでもアメリカのリベラルには日本のそれと違って「愛国心があった筈」と思っていたら、そういう事だったらしい。妙に納得してしまう内容である。
…だが、この「チョ・ヨンジョン」の影響を抜きに考えてもアメリカの多くのメディアがクリントンを勝たせんと総掛かり同然に世論誘導を謀って見事に失敗した事には変わりないし、こういう声が出てくる様ではどちらにせよ「アメリカのリベラルの劣化」と言う批判は免れないだろう。
米大統領選は全米50州と首都ワシントンに割り当てられた計538人の選挙人のうち、過半数の270人を獲得した候補が当選する仕組みだ。トランプは290人を獲得し、(クリントン232人)、過半数の270人を上回っているのだから「文句なしの当選」である。しかし、この選挙、選挙人の割当数は完全には人口に比例しておらず、2州を除いて、得票1位の候補がその地区の選挙人を総取りするシステムのため、得票数と獲得選挙人数の逆転が起きる事は有り得る。今回が正にそのケースで、クリントンは15日夜の時点で6231万8079票、トランプは6116万6063票と、クリントンが100万票以上も「単純な得票数」では上回っている。
…こういう敗者からすれば「勝負に勝って試合に敗けた」的な結末はこれで5例目なのだそうだが、民主党内では、
「選挙結果は民意を反映していない」
と批判し、大統領選挙人制度の見直しを求める声が出ているのだと言う。
民主党のボクサー上院議員は15日、声明を発表し、
「選挙人制度は時代遅れで、非民主的だ」
と強調。選挙人制度を廃止し、得票数で勝者を決められるようにする憲法改正案を上院に提出したのだと言う。…問題提起して即座に憲法改正案を出すその行動力はある意味日本の国会議員のセンセイ方にも見習って欲しい部分でもあるが、そういうケースが発生する可能性がある事は選挙前から判っていた事ではないのか？しかも過去に4人もトランプ同様に「得票数で敗けたが当選」した大統領が居たのに「トランプが勝った途端に」それを言い出すのは如何なものか？その4人の大統領は正式な大統領ではないのだろうか？まるで
「トランプが当選したのは非民主的だ」
と言わんばかりだが、そういう意味なのだろうか？また、仮に逆にクリントンが得票数でトランプに負けていたのに選挙人で逆転当選していればボクサー上院議員は同じ事を言っただろうか？
…集計ミスやトランプに不正があったと言うならまだ話は判らなくもないが、そうでない選挙結果をデモや暴力で覆そう、等と言うのはそれこそ民主主義の否定である。アメリカ人がそれを理解しない筈はないのだが、「汚鮮」されてしまった思考回路ではそれに気付く術はないのだろう。恐ろしい事ではあるが、この民族に関わるとリベラルは一瞬にして愚民化してしまうのが改めて証明された。この光景を醜悪だと思うリベラル諸君、君達も所詮は同じ穴の狢でしかない。「人のふりして我がふり直せ」である。
