「失われた大陸」ジーランディア

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※まさか、海底に没した「大陸」があったとは…

この研究結果には正直驚いた。
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170217-00000040-jij_afp-sctch

現在オーストラリア大陸の東には「大陸」と呼べる陸地は存在しないが、ニュージーランドから仏領ニューカレドニアにかけての地域に「ジーランディア」と呼ばれる大陸がかつて存在し、ニュージーランドニューカレドニアは「その一部だった」と言うのだ。

日本では余り話題になっていなかった様だが、当のニュージーランドでは20年近く前から話題になっていたそうで、話をまとめるとニュージーランドニューカレドニアなど、「ジーランディア大陸」で残った陸地は全体の約4%程度でしかなく、残りは海底に没してしまっているのだと言う。
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ニュージーランドで独自の進化を遂げた「飛べないオウム」であるカカポ。

勿論根拠はある。通常海底は重い玄武岩で、陸地はそれより軽い花崗岩安山岩で構成されている。水深とは関係ない。ニュージーランド周辺の海底資質調査では大陸性の岩石が広範囲に分布している事が確認されている。これはかつて陸地だった場所が地殻変動の結果海底に没した、と言う事実を意味する、と言う訳だ。「ジーランディア」と呼ばれる7つ目の「大陸」は8千万年前の白亜紀には南半球にあった「ゴンドワナ大陸」の一角を占めていたが、2300万年前にその大部分が海中に没した、と考えられているようだ。ニュージーランドにも独自の進化を遂げた生物が居る。「世界で唯一飛べないオウム」と言われるカカポがその例だが、その他ペンギンの進化のルーツもこの「ジーランディア」と言う「失われた大陸」にその進化のルーツがある、と考える説も存在する様だ。

先述した様に「ジーランディア大陸」の大部分が海中に没したのは2300万年前。人類の出現より前だ。それ故流石に「ムー大陸」や「アトランティス大陸」の伝説のモデルになった、とは考えられないが、現地の先住民に伝わる伝説にそういう類の話があれば、どうしてそれを知り得たのか?と言う疑問も出てくるだろう。古代文明の知見、と言うのは侮れないものもあるのだから。
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※日本も調査に協力する予定。掘削で新たな発見に期待したい。

日本も海洋研究開発機構JAMSTEC)が調査に着手しており、2019年にも地球深部探査船「ちきゅう」を投入して「ジーランディア」を掘削し、得られる地質情報から水没の原因や過程などの詳細解明に挑む計画だと言う。海底に眠る「幻の大陸」の神秘のベールを日本の技術力が解き明かす事を期待したい。