早くも「民進党」になるかどうかの瀬戸際にある希望の党
小池百合子はこう言って14日に希望の党代表を辞任した。「都政に専念する」と言うが、都政に戻ったところで既に都議会公明党には三下り半を突き付けられており、「都民ファースト」が与党で最大会派だと言っても「少数与党」に転落している。「国政と都政の『二足のわらじ』」を履こうとして国政では野党第一党にすらなれない「文字通りの惨敗」、都政でも「少数与党での運営」を余儀なくされる
「二兎を追う者は一兎も得ず」
のお手本を示してくれた、と言うのが「小池劇場」の結末だった。
代表を辞任して「都政に専念する」と言いつつ国政政党に「特別顧問」などの形で関与を続ける、と言うのは「謎対応」だが、小池百合子が代表を辞任して後釜は獣医師会から献金を受け取って加計学園の一件を追及した玉木雄一郎である。その脇を固めるのも民進党系ばかりで結果として
が出来上がっただけでしかない。この時点で希望の党に希望を抱く有権者は殆ど居ないだろう。産経新聞とFNNの世論調査では希望の党の支持率は3.9%でしかなかったと言う。その上これから党運営を行うメンツが「結局は元民進」ばかりでは支持率が劇的に回復する事も望めまい。せいぜい支持率1桁の低空飛行で推移するのが関の山であろう。そこに「どんな希望」を見出だすと言うのだろうか?
小池百合子の最大の失敗は言うまでもなく
「民進党を一部でも合流させた事」
に尽きるだろう。民進党の様な「政界の産業廃棄物」を抱えているのでは勝てる選挙も勝てない。小池百合子は民進党の政党交付金を目当てにしていたのだろうが、「カネの為に魂を売る」とこうなる。勿論今更後悔しても取り返しなど付く筈もないし、求心力を取り戻す事は極めて困難であろう。本人の国政逆戻りも都知事再選も既に「怪しい」レベルで「本人が政治生命の危機」である。
「民進党に関わるとロクな事にならない」
…小池百合子が失った物は余りにも大きい。
「『玉木氏を推挙する』という一言での決め方に違和感をおぼえた」
と不満タラタラだった様だが、だったら何故その場で異議を唱えなかったのか?
《小池氏が辞意表明すると、散発的な拍手が起き、玉木雄一郎共同代表の新代表就任があっさり承認された。異論や質問は皆無だった。》
と、産経新聞は書いているが、大串博志の様に「その場で異議を唱えず後から不満を表明する」のが民進党の悪い癖だ。こう言う輩の存在こそが政党に限らず、「組織運営の癌」となる。政党として希望の党が是非はさておき理念や政策を掲げる以上、入党するならそれに賛同するのは当然の話だ。大串博志の様に
「憲法9条改正は不要」
「安保法制は容認しない」
と、それらに反する事を公言する事自体がおかしい。自分の主張を優先するなら議員辞職して離党し、同様の主張をする立憲民主党あたりから改めて出馬するのが筋だ。それもしないで党内で不満分子となるのは政治家以前に人としてどうかしている。