金正恩の宿泊代騒動


※結局は予定通り首脳会談は行われる模様だ。

一度はトランプ大統領が中止を表明し、「開催は幻」と、思われた米朝首脳会談は結局当初の予定通り12日に行われる事をトランプ大統領自ら表明した。


トランプ大統領はこの様に述べ、今回の首脳会談は「始まり」に過ぎないとし、複数回の会談の可能性を示唆し、同時に


と、何らかの合意に達し、合意文書を交わす事はない、との認識を示した。

通常なら「相手の顔を見るだけ」の首脳会談、と言うのは考えにくいのかも知れないが、相手が相手だけにトランプ大統領としても

金正恩の器を計る」

と言うのがメインの目的なのだろう。これまでの経緯を見れば明らかな様に交渉相手、と言う意味では北朝鮮は「まるで信用に値しない」が、「自分の目で確かめる」必要性を感じたのだろう。今にして思えば突然「首脳会談中止」を表明したのもある種の「意趣返し」とも言え、北朝鮮のお株を奪う「揺さぶり戦術」で北朝鮮の反応を確かめる狙いだったのかも知れない。

米朝首脳会談の開催は大いに結構な話ではあるが、開催にあたってここに来て政治的な問題とは別の問題も発生している模様だ。それは

金正恩の宿泊費用」

の問題なのだそうだ。


米朝首脳会談は第三国のシンガポールで行われる。米朝共にシンガポールまで行って会談して即帰国、と言うのは日程的にも無理があり過ぎるので宿泊を前提にしたスケジュールを組むよりないが、ここに来て金正恩の宿泊先、及び費用負担が問題になっていると言うのだ。

北朝鮮金正恩の宿泊に大統領クラスのスイートルームを希望しているのだと言う。北朝鮮からすれば金正恩はかりそめにも「国家元首」なのだからその希望は判らないでもない。間違って金正恩に他国の閣僚級以下の部屋など提供しようものなら手配に関わった人間は確実に三途の川の向こうへ行かされる事になるだけに手配する方も必死なのであろう。だが、北朝鮮が求める部屋は1泊65万円以上もするそうなのだが、あろうことか北朝鮮は「外貨不足」を理由に

金正恩の宿泊代の支払い」

を関係国に求めている、と言うのだ。呆れてしまうべきなのか?それとも笑ってしまうべきなのか?

※自分の宿泊代くらい自分で払え!

勿論アメリカが金正恩の宿泊代を肩代わりする、と言う事は不可能ではないらしいがそれを北朝鮮が「どう受け止めるか」が懸念材料なのだと言う。具体的にはアメリカが金正恩の宿泊代を肩代わりする事を北朝鮮が「屈辱」と受け止める事を懸念しているそうだが、自分達で支払いを要求しておきながらいざ支払って貰ったら「屈辱」だなんて人間の礼儀として有り得ない。「だったら最初から自分達で払え!」と言う事になり、元も子もなくなるが、そういう「常識」が通用しないのが北朝鮮である。

そこでホスト国のシンガポールに費用の支払いを要請する事も検討されていると言うが、シンガポールからすればそんな馬鹿げた話はないだろう。史上初の米朝首脳会談の実現の為に場所を提供したら費用まで請求された、なんて素直に受け入れられるとは考えにくい。例えシンガポール政府としてそれを受け入れたとしてもシンガポール国民の反発は必至であろう。それが原因で国民からの支持を失うのではシャレにならない。

それ以前の問題としてシンガポールでなくても他国が金正恩の宿泊代を肩代わりするとアメリ財務省の制裁に抵触してしまう可能性があると言う。それを「特例」だなんて言おうものなら文在寅と同じ穴の狢に成り下がってしまう。勿論それで良い筈はない。北朝鮮とは何処まで行っても面倒な事になる相手なのだ。

※アンタ、払っておいてくれ。

いや、世界で唯一「それをしてくれる」国がある。韓国だ。文在寅米朝首脳会談に合わせてシンガポールへ行き、首脳会談に飛び入り参加を目論んでいると言う。だったら文在寅に払って貰えば問題は急転直下で解決する。勿論会談には関係ないので参加は却下してしまえば良いだけだし、「従北」根性丸出しの文在寅なら金正恩の宿泊代を払う為だけでもシンガポールに来て貰う価値は「今回ばかりは」ある。文在寅でも役に立つ事があるじゃないか。

こんな下らない事で揉める首脳会談、先行きが不安でならないが、この話が出ている時点で金正恩の面子は丸潰れであろう。実に情けない事ではある。