国民民主党哀歌



国民民主党玉木雄一郎が「永田町のユーチューバー」を名乗ってチャンネルを開設し、ネットでの政策アピールを始めた。一見斬新な取り組みにも思えるが、見方を変えると

「国民民主党哀歌」

とでも言うべき悲しい実情が浮かび上がってくる。


着眼点は悪くない。今や多くの人がネットで情報を得ている時代だ。しかもメディアは立憲民主党推し同然で国民民主党からすればアテにならない。民主党時代から

「自分達の思い通りに事が進まないのはメディアがキチンと報じないから」

と、自分達の不始末をメディアに責任転嫁してきた連中だ。「メディアにも注目されない」から自分達でやるしかなくなった、とも言える。


それを裏付けるかの様に政党別支持率を見るとNHKの最新の調査では国民民主党の支持率は0.4%。立憲民主の5.6%には遠く及ばない。自民党は35.6%。背中さえ見えない程の差がある。「どんぐりの背比べ」の相手が自由党社民党では話にもなるまい。良くも悪くもそういう「危機感」の裏返しでしかないと言えるだろう。



「何もしない」よりは動くだけまだマシだが、新橋駅付近で玉木雄一郎

「私を知ってますか?」

と、町の人に質問した所、41人中30人が

「知らない」

と答えたのだと言う。党首でさえこの有様なのだから他のメンツは「何を言わんや」である。


近く行われる国民民主党代表選挙、複数の候補の名前が取り沙汰されているが、玉木雄一郎より知名度のある候補はいるのか?政策アピール以前の問題を抱えている、とも言えるのである。

チャンネル登録している人数も「支持者の数」を意味しない。ツッコミ所満載のこの政党の事だけにそれを探すべく登録している人だってそれなりに居ても不思議はない。そういう意味では「ネットでの評判」も「成果」には直結しない。

それでも「そうするしかない」のが国民民主党の悲しい現実なのだろう。結党して半年経たずにコレではいずれ消滅する事になっても驚かない。そういう危機感を持っている、また「対決より解決」を掲げ、「まともな政策論争」を行う気があるだけマシだが、非主流派には立憲民主同然の愚行を志向する「政党内癌細胞」の様な連中も存在する。玉木雄一郎が代表選に負け、現在の非主流派から代表が出る様なら国民民主党の「終わりの始まり」であろう。さて、どうなるか?その意味では注目すべきであると言えるだろう。