韓国軍への「疑惑は深まった」
※自衛隊機と韓国艦艇の遭遇は事実でも高度や距離の主張には疑問がある。
火器管制レーダー照射事件で「自国の主張の正当性」を何一つ証明出来なかった韓国が再び難癖を自衛隊に対し付けてきた。
「距離540m、高度6~70mでの『低空威嚇飛行』を行った」
と主張し出した。
日本側は即座にその主張を否定、
と言うのが日本の立場である。
話が少々逸れるが、現場の「離於島」は「島」と言うものの、実際は満潮時に水没する岩礁である。従って領有権や領海の基点にはならないが、支那と韓国で管轄権争いが発生している場所である。そんな所に何故自衛隊機が?と思った方も居るかも知れないが、日本の防空識別圏は此処まで管理しているのである。アメリカが決めた防空識別圏をそのまま使っているのでこうなっている。
本題に戻ると、そもそもそういう事が本当にあったなら、韓国側としては「その時点で撮影していた」以上、同時に動画を公開していればその主張を裏付けられたものの、何故か動画は「早くて今日」なのだそうだ。そこからして既に疑問が生じるが、実際に公開されたのはその写真。
コレだけでは低空威嚇飛行の証拠とは言えまい。だがこの哨戒機も全長35.6m近くあると言う。60mなら全長の1.68倍でしかない。それなら海面が画面に写っていても不思議はないのだが、海面は写っていない。どうも拡大写真だとしか思えない。
そもそも疑問なのは「Pー3」は哨戒機であり、戦闘を前提に設計・運用はされていないだろう。数十機単位の編隊を組んで来たなら兎も角、哨戒任務なのだから単独行動であり、戦闘それ自体や誘発するのが任務ではない。哨戒機1機に何をそんなに怯えているのだろうか?
また、記事によれば航空機から艦艇までの距離は水上レーダーで計測する事は可能だが、逆に艦艇から付近を飛行する航空機の高度を割り出すには「三次元レーダー」が必要になるらしい。今回Pー3が遭遇した韓国艦艇「大祚栄」にそれが搭載されているかは不明らしい。「あった」のであれば自衛隊機のデータと照合すれば良いだけの話、「ない」なら結局は「目測」となるらしい。仮に目測して「6~70m」と判断してこの様な発表をしたものの、自衛隊機のデータで自衛隊の主張の正しさが証明された場合、韓国軍の無能を世界に晒す事になる。その覚悟は出来ているのだろうか?
先の火器管制レーダー照射事件で韓国の言う「距離500m、高度150m」での全長38mのPー1哨戒機の様子は上記の画像の通りである。素人目に見ても
「韓国軍の目測は信用出来ない」
のは明らかである。きっと韓国の言う「メートル」の単位は「世界標準」ではないのだろう。韓国での「1m」は世界標準では「約3m」なのだとすれば自衛隊機は「距離1500m、高度180~210m」程韓国艦艇から離れていた事になる。前回の火器管制レーダー照射事件で自衛隊の主張した距離と高度に概ね一致する。多分そういう事なのだろう。
そもそも「韓国は何故自衛隊哨戒機にここまで過敏に反応するのか?」と言うのが疑問だが、考えられる事としては
・自衛隊に掴まれては困る情報や行動が存在する
・「自衛隊機が低空威嚇飛行している」と言う主張を既成事実化しようと言う意図がある。
と言った辺りに落ち着くだろう。
前者なら北朝鮮との「瀬取り」をこれまで以上に警戒しなくてはならないし、後者ならその度に反証しなくてはならなくなる。こういう事が頻繁に起きて「自衛隊が韓国にうんざり」して韓国軍への哨戒を「及び腰」にしようと言う意図がある様にも思える。
いずれにしても「韓国軍への『疑惑は深まった』」としか言えない内容でしかない。北朝鮮との「瀬取り」監視には英仏豪なども参加しているが韓国はそれも気に入らないのだろう。韓国軍の動向には「まだまだ裏がある」様に思えてならないのである。