「不法移民を聖域都市に移送」と言うトランプ大統領の提案

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※本当にやりかねない怖さはある。

アメリカの「内政上の問題」として「不法移民問題」がある。トランプ大統領も正規の手続きを経てアメリカに移民する事まで否定はしていないが、アメリカの定めた手続きや法律を無視してアメリカに入国し、そのまま居座ってしまう人は後を絶たない。そういう「アンフェア」な存在が「フェア」な人々の雇用を奪っている、そういう社会不満はアメリカ社会に確実に存在し、それが「トランプ大統領誕生」の要因の一つになった事は間違いないだろう。

アメリカには「聖域都市」と呼ばれる都市があると言う。簡単に言ってしまえば

「不法でも何でも『移民に寛容』な都市」

を言う。そういう都市は「人権に優しい」とされる民主党の地盤である事が多いと言う。そこでトランプ大統領

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※報道陣の前でも

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Twitterでも

「不法移民を『聖域都市』に移送して面倒を見させる」

事を真剣に検討するのだと言う。 

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アメリカには不法入国を試みて失敗し、当局に身柄を拘束されても実際に不法入国の罪で裁判が始まるまでは釈放される、と言う法制度があるのだそうだが、トランプ大統領はコレを活用して

「不法入国を試みて失敗し、当局に身柄を拘束された不法移民は『聖域都市』に釈放する」

事を検討する、と言うのだ。勿論移送費用や受け入れる「聖域都市」があったとしても受け入れ体制をどうするのか?と言う問題があるので「即座に実行」とは行かないだろうし、「違法」との指摘もある。だが、「それでも本当に実行しかねない」怖さを持っているのがトランプ大統領だと言えるだろう。実際

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※そこまで本気?

「不法移民の入国阻止の為、当局者が法律違反を犯して有罪になっても「恩赦を与える」とまで言っているのだから「本気」と見るよりない。

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※人道的配慮とは?

先述した様に「聖域都市」とされる都市は民主党の地盤である事が多いとされる。従ってトランプ大統領のこの措置は

民主党への政治的報復」「嫌がらせ」

と言う評価が専らだが、果たしてそうだろうか?

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※発想は間違っていない。

確かにメキシコとの「国境の壁」予算が民主党の反対で成立しない事への苛立ち、と言うのはトランプ大統領にもあるだろう。だが、現実問題として「不法移民の入国を黙認するなら誰がその面倒を見るのか?」と言う問題は永遠に付いて回る。それなら日頃

「移民の人権」
「人道的配慮」
「差別反対」
「移民にも自由を」

なんて言うリベラル派に面倒を見させるから

「自分達の主張通りにしっかりやってくれ」

と言うトランプ大統領からのメッセージである。「嫌がらせ」「政治的報復」と言うより「挑発」と言った方が表現としては正しいのではないのか?

トランプ大統領の言う「聖域都市で不法移民を釈放する」と言うのが「政治的報復」と言うならトランプ大統領は「既に政治的に被害を受けている」と言う前提になるし、「民主党への嫌がらせ」と言うなら「不法移民は厄介者」と言う前提がないとその表現は成り立たない。また、「建前」ではなく「本気で」

「不法移民も移民」

として歓迎する意向があるならトランプ大統領意向に反対する理由はないだろう。

いずれにしてもこのトランプ大統領の提案を拒否するなら「リベラルの偽善」をリベラル派自ら証明する事になる。リベラル派は口では散々理想を並べ立てても「いざ実践」となると何も出来ない、と言うのは日本でもアメリカでも同じらしい。日本でも民主党政権が「悪夢」だった様に「やろうとして失敗」と言うのは国民にとって「最も迷惑な結果」である。この提案、今回が初めてではなく、以前にも提案していたそうだが、移送費用の問題などで実現しなかったと言う。実際に実行できるかどうかは問題があるが、この時点で「受けて立てない」のであればその時点で「民主党の負け」である。さて、リベラル派はこの提案にどう対応するのか?