「憲法9条=平和」と考える阿呆が考えるべき事

イメージ 1
護憲派はこういう相手にどう対応すべきかのか?明確にすべきだ。

憲法記念日改憲派が開いたフォーラムでウクライナから来た留学生の講演が注目を集めていると言う。講演したのはナザレンコ・アンドリー氏である。


「抑止力を無くして平和を得た国はない」

日本国憲法前文に『平和を愛する諸国民』とあるが、日本の周囲は独裁国家ばかり。権力者が国民の願いを聞いてくれる国があるのですか?」

「諸国民がいくら平和を愛しても、権力者が『戦争しろ』と命令したらノーと言えない」

アンドリー氏は講演でこの様に述べたそうだが、これらの主張に護憲派の反論はあるのだろうか?

アンドリー氏はウクライナ出身。来日したその年、ロシアによるクリミア半島併合があった。クリミア半島ソ連時代にウクライナ領とされたが、ロシアの都合で一方的にロシアが併合した。そんな傍若無人な振る舞いに国際社会は無力だ。未だにロシアによるクリミア半島併合は罷り通ったままで現状回復させる有効な手段もない。

そんな経験があるウクライナ出身者からの「現実」の声を「憲法9条=平和」と考える連中はどう受け止めるのだろうか?反論があるなら是非とも聞いてみたいものだ。

ソ連が崩壊し、ウクライナが独立した時点でウクライナには100万の軍と核兵器まであったと言う。支那が誇示する空母「遼寧」も元々はウクライナの空母を改装したものだ。それだけの軍事大国だったウクライナ

維持費がかかり、隣国に警戒されるとして、核兵器をすべて譲り、軍隊を20万人に縮小した」

のだと言う。その結果は前述の通り。ウクライナの方々には申し訳ないが、

「平和=軍隊がない」

と言う事ではない実例である。

アンドリー氏も指摘しているが日本国憲法前文では

平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意」

とある。ではその「平和を愛する諸国民の公正と信義」とは何を言うのだろうか?クリミア半島を併合したロシアや核やミサイルの開発を止めない北朝鮮国際法を無視して南シナ海に軍事基地を建設する支那、韓国に至っては国際法無視どころか嘘を吐いて日本に責任転嫁をする様な国だ。それらの何処に「公正と信義」があると言うのか?「護憲」を語りたいのであればこれら日本の周辺国の言動の何が「公正と信義」でそれを日本が「信頼すべき根拠」とは何か?先ずは明確にして論証すべきである。それが出来ないなら護憲を語る資格などない。

※そう言われるのが護憲派

憲法前文はその憲法の前提である。つまり憲法9条は

「周辺国が『平和を愛する諸国民で』『信頼できる公正と信義』があって初めて成り立つ」

のである。それがない以上、幾ら理念が崇高であっても憲法9条が求める状況は訪れない。成り立つのは精々

国際紛争を日本は武力で解決しない」

「他国を圧倒する軍事力で他国を威嚇しない」

と言った程度だ。

ウクライナ人の多くも、『隣国に侵略されることは非現実的だ』と考えていた。今、平和ボケしていた時期を振り返ると、『戦争が一切起きない』と考えさせることも敵の戦術の1つだった」

アンドリー氏はこの様にも述べている。即ち「憲法9条を改正すると戦争になる」なんて愚劣な事を言う連中は既に敵の術中に嵌まっているも同然だ。その意味が判らないのであれば安全保障や憲法について語るには大前提となる基礎知識からして欠如している。憲法9条擁護や護憲を主張したいのであればアンドリー氏の指摘する事実を全て反証してからにすべきだ。そうでなければ護憲派の主張は「机上の空論」で終わる。先ずはやってみる事だ。