特報!重力波発見!

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※ついに「重力波」発見。

ついに「重力波」が確認されたと言う。物理学上の大ニュースである。
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http://www.sankei.com/smp/life/news/160211/lif1602110032-s.html

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重力波のイメージ
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※目に見える形でも重力波が観測出来そうな銀河の衝突。

重力波」とは例えば重い天体同士が合体衝突するなどの激しい運動の際、その重力が周囲の空間に「歪み」を生じさせ、さざ波のように遠くまでその「歪み」が伝わっていく現象を言う。重力の到達範囲は「無限大」なので「理屈では」重力波が存在するならば宇宙の何処で発生しようがいずれ地球にも届く事になる。

…とは言え、予想される重力波は極めて微弱であり、観測を通じて存在を実証することは困難な事であった。重力波の存在を予言したのはアインシュタイン一般相対性理論によるものであったから、発見が事実ならば実に100年かかった事になる。

検出したのはカリフォルニア工科大とマサチューセッツ工科大などの共同研究チーム。米国の2カ所に設置した「LIGO」(ライゴ)と言う大型観測装置の昨年9月以降のデータを解析し、重力波をキャッチしたことを確認したと言う。この時期で言及するのは些か早計かも知れないが、間違いなく今年度のノーベル物理学賞の最有力候補になるどころか受賞はまず間違いあるまい。

チームは一辺の長さが4キロに及ぶL字形のLIGOで空間の微弱なゆがみを検出。ブラックホール同士が合体した際に発生した重力波をとらえたと言う。その信頼度は極めて高く、検出は間違いない、とまで言われている。残念ながら日本は東大宇宙線研究所が昨年11月、岐阜県飛騨市神岡町に大型観測装置「かぐら」を建設したが、アメリカに先を越されてしまった。だが、この発見には素直に祝意と敬意を表するべきである。

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※宇宙マイクロ波背景輻射の概説。これも「ビッグバン」理論の証拠である。

この「重力波」の発見が一体何を人類にもたらすのか?だが、まず光や電波では見えないブラックホールの様な天体を直接とらえることができる。また、重力波は減衰せずに遠くまで伝わる性質があるとされている為、はるか遠くを探ることで宇宙誕生の謎に迫れるのだ。
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※「宇宙の晴れ上がり」以前の宇宙は光が届かないので望遠鏡での観測はここが限界だった。
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※「宇宙の晴れ上がり」で始めて「原子」が誕生した。

現在宇宙誕生のシナリオで通説とも言える「ビッグバン理論」、これによれば宇宙誕生から38万年後、「宇宙の晴れ上がり」と言う現象が起きたとされている。これは「ビッグバン」直後の高温高圧でプラズマが充満していた宇宙が膨張により温度が下がり(この時で3000度と言われる)、光が直進出来るようになった現象であると考えられている。裏を返せば「宇宙の晴れ上がり」以前の宇宙がどうだったか?と言う答えは将来如何に高性能の望遠鏡が登場しようが決して可視光では観測出来ない為、実証不能な状態だったのだ。

重力波」の発見とその観測技術の確立で可視光で観測出来ない時代の宇宙の姿を実証する事も可能になる。つまり「ビッグバン」が本当にあったことなのか?と言う答えを得ることすら不可能ではなくなったのだ。「宇宙誕生の謎」が解き明かされる事を期待したい。
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※現在考えられている「宇宙誕生のシナリオ」