宇宙を駆ける

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1977年に打ち上げられ、木星土星を探査したボイジャー1号が太陽系を出たと公式に発表された。
ボイジャー1号木星のリングや、その衛星イオの活火山等、新たな発見をもたらし、天文学を書き換えた偉業を遂げたと言えるだろう。また、太陽系のパノラマ写真を送信してくれたのは衝撃的だった。人類は自分達の住む地球の姿はおろか、その惑星系の姿まで見ることが出来たからだ。僚機ボイジャー2号木星土星に留まらず天王星海王星の探査を行い、同様に新発見をもたらしてくれた。
実際にはボイジャー1号は去年8月の時点で太陽系の脱出に成功していたと言う。公式発表まで一年待ったのは、万全を期しての事だろう。

打ち上げが1977年だから足かけ36年も稼働している訳だが、その間致命的な故障もなく、地球と交信出来ているのも驚異的だと言えるだろう。現在ボイジャー1号は地球から187億キロメートルも離れた場所で、時速6万キロメートルのスピードで太陽系から離れている。交信するにも片道17時間もかかる。
それだけ長期間稼働する動力源が疑問に思われるかもしれないが、ボイジャーの動力源は原子力電池である。電源は2020年頃まで持つという。その間太陽系外の空間データ等を送信するというから、再び新たな発見を期待出来るかもしれない。

更にこのボイジャー、遠い将来にどこかの異星人に遭遇する事を想定して、異星人へのメッセージを積んでいる事でも知られている。LPレコードに様々な言語での挨拶、地球の生物の声やアメリカ大統領(当時のニクソン)のメッセージ、及び地球の場所を示した絵文字等だそうだ。 未知との遭遇に期待したいが、一番近い恒星まで4万年かかるという。そう簡単には異星人には出会えなさそうだ。

しかしそういう夢を持っていくのは悪い事ではない。そういう夢やロマンが人類の科学の発展の一助になっていくのだから。

…いつの日か夢やロマンが実現し、宇宙を自由に駆ける日が来る事を期待して夜空を見上げてみる。

…嗚呼明日は台風だったんだ…