「想像と創造」「妄想と捏造」


…興味深い話である。
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チンパンジーと人間の子供の絵を描く能力を比較したところ、チンパンジーにも人間同様に線をなぞる能力などが一定程度あるが、想像して描く力はないことが分かったと、京都大霊長類研究所の松沢哲郎教授や中部学院大の斎藤亜矢准教授らの研究グループが発表した。人間の優れた想像力を示す結果といえる。論文は28日の米科学誌「チャイルド・ディベロップメント」電子版に掲載される。

研究グループは、知能が高いことで知られる雌のアイ(推定38歳)など霊長研のチンパンジー6頭(大人4頭、子供2頭)と人間の子供57人(1歳6カ月~3歳2カ月)を対象に実験。チンパンジーの顔を線で描いた絵を、片目が欠けたもの▽輪郭だけのもの▽完全なもの--など複数用意し、その上に絵を描かせた。

すると、人間は輪郭をなぞるだけでなく2歳後半になると「おめめ、ない」などと言って「ない」部分を補って描くことができた。一方、チンパンジーは輪郭をなぞったが、欠けた部分を補うことは一頭もできなかった。
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チンパンジーのお絵描き

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※人間の子供のお絵描き

斎藤准教授は「チンパンジーは描かれていないものには思いをはせないようだ。人間は月面の模様に想像を膨らませるように、あいまいな物の形も何かに見立てようとする。想像する力こそが人間に備わった力と言える」と話している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141028-00000000-mai-soci

チンパンジーが絵を描く」(それも餌とは無関係に!)と言うのも驚きだが、この実験で「ない物を想像して加える」のが人間特有の能力である可能性が示されたと言えるだろう。記事にある様にチンパンジーには線をなぞったお絵描きは出来ても欠落した顔の「部分」は補える能力はないようだ。これが人間と動物の差だとするなら「想像と創造」がその違いだと言えるだろう。
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熱海城で対峙する二大怪獣。熱海城は実在の城ではなく、単なる観光拠点。まさしく「人間がない物を創造した」物だがそれが出来ない二大怪獣が粉砕するのはある意味皮肉とも言えるかも知れない。

筆者としてはチンパンジーに絵を補う事が教えられるのか、またチンパンジーがそれを覚えられるのかは気になる。実験の続報に注目したい。

先程「想像と創造」が人間特有の能力と書いた。しかし人間特有の能力は使い方を間違えると人間自身に災いをもたらす恐れもある。実例として隣の国を見ると自明である。「想像と創造」どころか「妄想と捏造」になってしまっている。

他にも「人間にしか出来ない」事は沢山あるだろう。この実験例の様にそれらを見つめ直して正しく使う事が重要ではあるまいか。
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※想像力豊かな偉大な科学者

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※読者に想像力を与えてくれたキャラクター(実在人物だが)

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※改革と言う形で新たな制度を創造しようとした将軍

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※「想像と創造」を間違えて「妄想と捏造」にしてしまうとこうなる

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※その同類項