産経新聞「極言御免」VS菅直人

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※何処までも自己正当化する姿は見苦しい。

福島第一原発事故発生時に原子炉に海水注入するのを中止させたのは当時の首相菅直人その人だった…それをメルマガで指摘した安倍首相を菅直人名誉毀損で訴えたが敢えなく敗訴した一件(現在控訴中)、産経新聞阿比留記者のコラム「極言御免」がこの問題を取り上げた所、菅直人がブログで反論、同コラムがまた反論…と応酬が続いている模様だ。
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http://www.sankei.com/premium/news/151224/prm1512240005-n1.html

今回は「特別版」と銘打っての掲載である。それだけでも産経新聞の、と言うかコラムを書いている阿比留記者の心情推して知るべし、であろう。

さて、まずは菅直人20日掲載の本人のブログからである。
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http://s.ameblo.jp/n-kan-blog/entry-12108339889.html

…要するに菅直人からすれば「海水注入を中止させたのは菅直人」と言うのは虚偽であり、そう報道した産経新聞は虚偽報道をしていた、と言う訳だ。それなら訴訟でも起こせば良いと思うが、勿論菅直人に勝ち目など微塵もあるまい。恐らくそれを誰よりも理解しているのは当の本人であろう。

さて、一方の産経新聞だが、これについて

「東電は原子炉への海水注入を開始したにもかかわらず菅直人首相が『聞いていない』と激怒したとの情報が入り、約1時間中断した」

「東電側は首相の意向を受けてから判断すべきだとして、同(午後)7時25分に海水注入を停止した」

と報道していたと言う。実際には当時の吉田昌郎所長の独断で海水注入は継続されていたのだが、停止を公式に発表していたのは政府・東電統合対策室自身であった。

また政府事故調による聴取記録の中で、吉田氏自身はこう証言している。

「注入した直後に官邸にいる武黒(一郎・東電フェロー)から電話がありまして、(首相)官邸では海水注入は了解していないと。だから海水注入を停止しろという指示でした」

…また菅直人が官邸での会議で、海水注入による再臨界への懸念を示した事は複数の証言者がいると言う。更に各種事故調査委員会でも

「無用な混乱と事故がさらに発展するリスクを高めた可能性も否定できない。場当たり的で泥縄的な危機管理」(民間)

「官邸の政府首脳らから、現場実態からかけ離れた具体的な要求が直接、間接になされた。緊急事態対応の中で無用な混乱を助長させた」(東電)

「現場対応の重要な時間を無駄にしただけでなく、指揮命令系統の混乱を拡大させた」(国会)
 
「介入は現場を混乱させ、重要な判断の機会を失し、判断を誤る結果を生むことにつながりかねず、弊害の方が大きい」(政府)

と、指摘されている。
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※その主張は門前払い同然だった。

それらを勘案して東京地裁の判決は

「首相である原告(=菅直人)に東電において開始した海水注入を中断させかねない振る舞いがあった」

と言う事実認定になったのだろう。菅直人が自身の主張を真実だと言うならばそれら全て反証する必要があると言えるが果たしてそれが可能なのだろうか?もっともこの「極言御免」では前回の菅直人への反論でこう記述している。
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http://www.sankei.com/smp/premium/news/151217/prm1512170004-s.html?pdm_ref=rna

これに対する菅直人の回答や如何に?

…ついでにこんな指摘も菅直人にはされている。
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…この時点で勝敗の行方は明白である。
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※多くの国民も誰が福島第一原発事故の対応で問題があったのかはキチンと理解している。