太陽系第9惑星存在?盛り上がるアメリカ、アシスト出来るか日本?
※「PLANET X」という仮称で呼ばれ、アメリカは盛り上がっているらしい。
太陽系に新たな惑星の存在が指摘された。
http://www.sankei.com/smp/life/news/160121/lif1601210018-s.html?pdm_ref=rna
米カリフォルニア工科大のチームによるもので、太陽から約45億キロ離れた海王星よりも20倍離れた軌道を公転しているものと予測、公転周期は1万年~2万年、質量は地球の約10倍程度、推定としている。
※その概略図。恐らく海王星同様の「巨大氷惑星」なのだろう。
※上手く再生できないときはコチラから
※既にその予測が動画になっている。
今回太陽系にもう一つの惑星の存在が指摘されるに至ったのは太陽系の外縁部に存在する「エッジワーズ・カイパーベルト」にて周回する6つの「カイパーベルト天体」の観測からであった。これらの天体の動きを観測していると計算とは僅かにズレがあったらしい。その原因を突き止める過程で、上記の様な惑星の存在を仮定するとそのズレが説明出来る、と言う事になる模様だ。
※太陽系遠景
※これでも「太陽系近景」と呼ぶしかないのか?
※上手く再生できないときはコチラから
※この動画を見れば推定に至る経緯も容易に理解できるだろう。
この状況は海王星発見の時と酷似している。海王星発見のきっかけも天王星の計算と「観測の僅かなズレ」であった。その原因を「未知の惑星の重力によるもの」と考え、その位置を算出した学者、ユルバン・ルヴェリエの予測に基づいてヨハン・ゴットフリート・ガレがハインリヒ・ダレストとともに行った望遠鏡観測で海王星の実在が確認されたのである。1846年の事だ。
※予測される捜索範囲。発見できるだろうか?
19世紀でコレが出来ているのだから現在の天文学の知識と技術を考えればその「推定」の信憑性は高く、また発見もそんなに遠くはないのではないだろうか?既に日本が誇る「すばる望遠鏡」が発見に向けて動き出しており、「5年以内に発見できるだろう」なんて楽観的な予測までされているらしい。
仮にこの予測が正しく、「太陽系第9惑星」発見、となれば、アメリカも冥王星の時のリベンジ達成である。冥王星はアメリカの天文学者クライト・トンボーが発見したのだが、「惑星」の定義を学界で定めた際に冥王星は「惑星」の定義を満たせず、「準惑星」に降格(?)された。この時冥王星を「惑星」から外す事に最も抵抗したのは言うまでもなくアメリカである。この決定でアメリカは「自国の天文学者が惑星発見」と言う功績が幻になってしまったのだから。
この発見が「すばる望遠鏡」によるものとなれば、日本もナイスアシスト、と胸を張れるかもしれない。日本の科学技術が世界最先端である証明にもなるのだから。そうなる事を大いに期待したい。
※日本の誇る「すばる望遠鏡」も活躍が期待される。