どうなる?潘基文vsモロッコ

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※ここまで無能な事務総長も今後は現れまい。…現れては世界の不幸だ。

「国連史上最低最悪の事務総長」という評価がほぼ確定した、と言っても良い潘基文今年でめでたく任期満了、と喜んではいられない。任期最終年の今年でさえ、とんでもない失態をやらかした。
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西サハラの周辺地図。

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http://www.sankei.com/world/news/160330/wor1603300034-n1.html
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※モロッコでの潘基文発言に抗議するデモ。100万人参加とか…?

40年以上に渡って領土問題が継続している西サハラ潘基文が隣国アルジェリアにある西サハラ難民キャンプを訪問したのはまだいいが、そこでその西サハラ「モロッコが占領」と発言し、これに猛反発したモロッコが平和維持活動に対する拠出金の一部300万ドルの支出を凍結、国連西サハラ住民投票監視団(約500人)の文民要員84人の撤収や、西部ダフラにあるPKO部隊の事務所閉鎖を要求する事態になってしまった。

しかも潘基文は当初

「個人攻撃に怒りを覚えている」

と反論し、発言の撤回もしなかった為、ロッコが対応を軟化させることはなく、その為国連側は

「平和維持活動が適正に実施されなければ、紛争再燃の危険がある」

と懸念している程だ。

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西サハラ領内の赤い線が「砂の壁」。海側がモロッコ支配地域だが壁周辺は地雷源らしい。

…この西サハラ問題、御存知でない方もいると思うので、簡単に述べると、かつてはこの地域はスペインの植民地であった。しかし、独立を求める「ポリサリオ戦線に悩まされ、この地を放棄する事にしたのだが、ここで隣国のモロッコモーリタニアがこの地の領有権を主張この3か国の「密約」でスペインの領有権放棄、西サハラの北部をモロッコが、南部をモーリタニアが統治する事になった。1975年の事である。しかし、ポリサリオ戦線」は翌年「サハラ・アラブ民主共和国」として独立を宣言、これに対してロッコモーリタニア両国が軍を進駐させた為、紛争勃発となる。ポリサリオ戦線」はモーリタニアに攻撃を仕掛け、その結果モーリタニア西サハラの領有権を放棄するが、その隙にモロッコによって国土の大半を占領されてしまい、アルジェリアに亡命政府を樹立する事になった、と言う経緯がある。

…と、書くと「何だ、潘基文にしては珍しく事実を言っただけじゃないか」と思われる読者様もいるかも知れない。だが、この問題は思っている以上に厄介な問題なのである。

…勿論国際社会が今に至るまで無為無策だった訳ではない。1983年にアフリカ連合が独立を認めるかモロッコ領とするかの住民投票での決着を提案し、一度は合意に達した。しかしサハラ・アラブ民主共和国」がアフリカ連合に加盟を承認された為、これに抗議したモロッコが脱退、紛争が継続するが、1991年に国連の仲介で漸く停戦が実現したのだ。国連西サハラ住民投票監視団はこれ以来の活動である。しかし、その「住民投票」で「投票出来る」住民の定義を巡って折り合いが付かず、結局その「住民投票」は未だに行われていないのである。

更に厄介なのはサハラ・アラブ民主共和国」を承認している国はアフリカ、中南米を中心に意外に多く、約50ヵ国にのぼる。決して無視できない数だ。しかしロッコにも「スペインとの合意(密約だが)がある」と言う「言い分」がある。因みに日本や欧米諸国は「サハラ・アラブ民主共和国」も西サハラのモロッコ領有も認めていない。従ってサハラ・アラブ民主共和国」は国連未加入であり、国連では正式に「国家」と認められていない。故に国連では西サハラは「非自治区域」扱いなのである。
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※「サハラ・アラブ民主共和国」アジズ難民政府大統領とは会談をしているのだが…

…とは言え問題解決の最優先課題は住民投票を行って帰属を決定させる」なのだが、潘基文は「占領」と言う言葉で問題を蒸し返し、四半世紀に渡る国連の努力を台無しにしかねない結果を生んだだけだ。せめて

「この度難民キャンプを訪れて実態を確認したので国連としてもこの状態を解消するべく早期の住民投票の実現に向けた努力と必要な(人道)援助を致します。」

とだけ言っておけば良かったものを…物事を蒸し返すしか能がない韓国人の性なのか、それとも訪れた先におべっかを使うコウモリ精神の賜物なのか…?結果論だが潘基文の責任は大きい。折角国連が仲介して停戦に漕ぎ着けたのにその国連がそれを壊してどうする?公平・中立の意味も判らない分際で文不相応な職に付いた結果である。
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※難民キャンプでの1枚…らしい。

ここで潘基文が発言の撤回・謝罪や譲歩をすれば国連が西サハラのモロッコ領有を認めるに等しい。かと言ってこのままでは紛争再発の可能性だって十分有り得る。この様に無能なトップはいるだけで周囲に迷惑をかける。ましてや国連事務総長となれば世界中に迷惑がかかる。潘基文には自分で撒いた種は自分で刈り取って頂きたい。それが国連事務総長としての」責任であろう。



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※まさに潘基文そのもの…