現在の自衛隊を取り巻く法的不備は早急に改善するべきだ。

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東郷平八郎元帥でさえ、現在の自衛隊の能力をフル活用出来ない。法的不備が多いからである。

これは日本の安全保障を考える上で戦慄するべき内容の記事である。
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http://www.sankei.com/smp/politics/news/160502/plt1605020003-s1.html

この記事以前から同様の指摘をしている方は他にも多数いる。勿論問題は他にもある。が、改めて日本の国防、と言う崇高な任務を担う自衛隊の事を考えるのであれば放置出来る問題ではないのは明らかである。早急な改善が必要である事は論を待たない。

安保法の審議が国会で行われた際、自衛隊員の命を守る」「自衛隊員を危険に晒せない」等と言った大義名分を掲げて左翼連中は反対していた。だが、安保法の有無とは殆ど関係がない場面で法整備の不備によって自衛隊員の命が危機に晒される事を指摘してその改善を訴える左翼連中は皆無だった。その一事をもってしても左翼連中が如何に偽善者集団であるかを如実に示していると言える。連中は自分達の目的の為ならば人命でさえダシに使う、と言う事だ。

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※ターンする戦艦三笠の勇姿。

現状の自衛隊を取り巻く法秩序では自衛隊は日本と言う国家どころか自分の身を守るのでさえままならない可能性がある。それは指揮官の資質や自衛隊員の熟練度、装備の質等の問題以前の問題である、例え東郷平八郎元帥が現在の自衛隊を指揮してもこれではどうにもならない、というのが記事の要旨である。

本来であれば軍の権限とは予め禁止された事象以外は無制限である、とされている。しかし、自衛隊に限っては前身が「警察予備隊」であった上、憲法の建前上「軍隊ですらない」(自衛隊国際法上は軍隊として扱われる)為なのか、権限が法律に明記されている。故に法律の想定していない事象に対して自衛隊が即座に対応する事は出来ないのである。余談だが怪獣映画において自衛隊が応戦するシーンはお約束だが、あれは現行法上問題はない。「有害鳥獣駆除」として民間や警察、消防の手に負えない危険な動物に対して自衛隊の出動要請は建前上は可能なのである。そういう所だけリアリティがあっても仕方ないのだが…

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※現状の自衛隊を取り巻く法秩序を知れば東郷元帥はどう思うだろうか?

それはさておき、東郷元帥は国際法を熟知しており、軍法で対応出来ない部分は国際法でカバーしていたのであるが、自衛隊ではそれすら許されない。記事でも紹介されているが、日清戦争の際、清国将兵を乗せた英国商船を東郷元帥(当時大佐だった)が国際法に基づいて撃沈した判断はその典型である。当時の大英帝国は言うまでもなく世界最強の国家であった。清との戦争でさえ勝てる保証があった訳ではなかったのに同時に大英帝国まで敵に回したら当時の日本では一堪りもない状況だった。政府中枢も流石にコレには顔面蒼白ものだったと言う。勿論英国世論が怒り心頭だった事は当然であった。

しかし、その英国の国際法の権威でさえ、

「東郷大佐の判断は国際法上何ら瑕疵はなく、この件で日本を責めるのは不当」

と言う他ない程の国際法に則った対応だったのだ。これには英国世論も沈黙する他なかった。東郷元帥に限らず法律は「知っている者の味方」なのであり、時として兵器を上回る威力を発揮することもあるのである。
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大英帝国に「戦わずして勝った」とも言えるだろう。流石東郷元帥である。

と、なれば自衛隊法を全面改正して現在の法的不備を補う必要があることは言うまでもない。自衛隊員の命を守る」「自衛隊員を危険に晒せない」と言った左翼連中にも反対する理由などまさかあるまい。連中の反対がないのであれば審議もスムーズに行えるであろう。先ずは自衛隊の足枷でしかないポジティブリストをネガティブリストに改訂する事から始めてはどうだろう?

そんな状況の中でも自衛隊の方々は日本の平和と安全の為に今日も活躍されているのである。心からの敬意と感謝の意をここで改めて表したい。
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自衛隊員の方々の命を心配するならば憲法9条も改正するべきである。反対する理由はない筈だ。