「韓国のトランプ」登場？
叩けば叩く程埃が出る、と言った感のある朴槿恵だが、昨年末には何故かバイアグラを大量購入していたらしい。「高山病対策」と大統領府は説明しているそうだが、コレとは別に高山病の薬は大量購入されているのが資料から判っており、そんな説明を真に受ける人は最早皆無に等しい、と言っても過言ではないだろう。
そんな朴槿恵だが、とうとう刑事告発までされた、と言うのだ。
…告発したのは韓国の野党「共に民主党」の李在明と言うソウルの南にある「城南市」と言う市の市長で、告発容疑はセウォル号沈没事故の際の「空白の7時間」について職務遺棄罪や業務上過失致死罪に該当する可能性がある、言う内容だ。
朴槿恵はセウォル号事故当時、大統領府にいて、事故の報告を受けて事故対応を指示していた、と言う事になっている。だが、それを裏付ける証拠も証言もない。そこで
「(新聞記事によると、)6回にわたるセウォル号救助関連の指示は、すべて『電話指示』であり、午前10時30分から12時50分までの2時間20分に行われた8回の報告のうち7回が『書面報告』で、指示すらなかった。当時の状況の緊急性を考慮すると、(これらの行動は)『意識的な職務放棄』に当たる可能性がある」
と言うのが李在明の主張である。また業務上過失致死罪についても
「行政府の首班として大規模災害が発生した場合、国民の生命と安全を守るため、事故の状況をリアルタイムで把握して指示を下さなければならない注意義務を怠り、304人の国民を死に至らしめた」
と、主張している。李在明は韓国の弁護士資格を持っているので、本人なりに根拠とロジックを備えて告発したのだろう。少なくとも感情的、短絡的、衝動的な告発ではなさそうだ。また、
「当時「別のこと」をしていたのなら、これは職務遺棄罪や業務上過失致死罪の成立の重要な証拠になりうる」
と言う主張もしている。
この李在明なる人物、過激な発言で最近注目を集めており、次期大統領有力候補の一人、だとも言われている。例えば14日に仮署名された軍事情報包括保護協定に反発し、
「我々を侵略し竹島（韓国名 独島）への挑発を続けている事実上の敵国である日本に軍事情報を無制限に提供するこの協定を締結するなら、朴槿恵は大統領ではなく日本のスパイだ」
と、FBで発言し、喝采を浴びたそうだ。他にも
「売国の現場を目撃する気持ちは無残なものだ。軍事的側面から見ると、依然として日本は敵性国家であり、日本が軍事大国化する場合一番先に攻撃対象になる場所は朝鮮半島であることは明らかだ。それなのに日本の軍隊を公認する軍事協定とは…」
「どうやら朴槿恵は父親の祖国である日本のために死ぬ覚悟を決めたようだ。死ぬ覚悟の売国奴にはどうすることが正しいだろうか」
「この協定が持つ意味は、日本軍が朝鮮半島に第一歩を踏み出す契機になるということだ。すべての国民が反対しているのに政府が協定を結んだ。日本は過去の侵略に対しただの一度も反省や謝罪をしていないのに、協定を締結したことは過ちだ」
と、言った発言をしていると言う。…幾ら発言が韓国人の心に響こうが歴史的事実を根底から間違え、「日本が再び朝鮮半島に進出する」など妄言でしか無いのだが…
勿論朴槿恵退陣要求デモなどにも参加し、
「大統領は売国親日将校（＝朴正煕）の娘であり、大統領弾劾が議論されているのにもかかわらず、売国協定(日韓軍事情報包括保護協定)の締結を急ごうとしている」
「無能な皇帝と、売国大臣が国権をひとつずつ移譲した旧韓末（大韓帝国末期）の姿がそのまま再現されている」
「権力にしがみつく彼らを倒す道は、全国民の下野闘争と政界の弾劾手続きだ」
等と発言しているとも言う。要するに過激な発言の「反日・反北」。そして「既得権益層を批判し、ナショナリズムやポピュリズムを煽る」事で「韓国のトランプ」的な存在になりつつある人物、と言われている。日本にとっては出てきた所で「迷惑な人物」、と言えそうだが。
…とは言え李在明を「韓国のトランプ」と言うのは少々買い被りな感もする。韓国の政治家が手っ取り早く国民の支持を得る方法は二つある。一つは「反日」、そしてもう一つは「(前)政権などへの攻撃」である。李在明の一連の発言はこの範疇から出ていない。こういうやり方が罷り通る限り日本の韓国に対する心境も好転しないのだが、そういう理解が出来ない教育をしている国である。勿論日本としては真面目に相手にする必要などない事は言うまでもなかろう。
問題は果たして告発状をソウル地検が受理するのか否か？で、あろう。例え受理した所で告発された朴槿恵が大統領である限り捜査は出来るかも知れないが、訴追は不可能である。李在明とてそれ位は想定内、と言えるが、朴槿恵がどういう形であれ大統領を退任した直後に逮捕、起訴され得る、と言う一種の時限爆弾として作用するのであればそれはそれで意味がある、とも思えるが、大統領選挙を見据えた「政治的パフォーマンス」とも言える。結果はどうなるか？
