沖縄県が流した「フェイクニュース」
沖縄県が公表している「県民経済計算」において「観光収入」として5341億7000万、「米軍基地収入」として1519億8300万円を計上している。「県民経済計算」においては売上高や出荷額から中間投入額(原材料費や光熱水費などの経費)を除くのがルールだと言う。基地収入は、米軍雇用者所得と軍用地料などの合計で、「もともと経費はかからない」為、沖縄県が公表している数字そのままなのだが何故か沖縄県は「観光収入」について「かかった経費を差し引かずに公表」していた。これは記事を書いた産経新聞だけでなく、経済評論家の上念司氏の御墨付きでもある。
※経費を差し引かない数字と経費のかからない数字を単純比較しても意味はない。
※当然「説明責任」を果たして貰う必要がある。
「米軍基地収入が言うほど県民経済に貢献していない」
と、でも言いたかったのだろうが、「数字のトリック」のタネをこの様にバラされては残るのは
「沖縄県は基地の恩恵を過小評価すべく『印象操作』を目論んだ」
と言う批判だけでしかない。県知事の翁長雄志には当然の事ながら「説明責任」が発生するだろう。また、悪名高い「沖縄2紙」はじめ他メディアはこの沖縄県による「インチキ」をどう報道するのだろうか?それらの「その後の対応」は見物である。
もっとも産経新聞が指摘する様に「サービス統計は弱体」との指摘があると言う。県民経済計算においても、産業分類で「観光業」、あるいは最終消費支出で「観光」の項目はなく、「観光収入」の定義もないのが実際の所だと言う。だからと言ってそれを
「反基地の主張を補強する材料」
に使おう、と言うのは「ミスリード」以外の何物でもない。「反基地」を主張するのは自由だが、その主張はこういうインチキでもしないと出来ない程根拠が薄弱なのか?「反基地」を主張するならもっと堂々としてはどうか?「違法行為」ではないものの、「道義的責任」は免れないだろう。「反基地」の主張の根拠の一つが「出鱈目なものだった」と明らかになった訳だ。「反基地」派は産経新聞や上念司氏に反論出来るのだろうか?
上念司氏によれば沖縄県の公表した「観光収入」から「実際の利益」を計算すると、2012年の観光業の平均営業利益率を適用すれば「約250億円」になるのだと言う。それに対して「米軍基地収入」は「1500億円以上」の利益になる。どっちが沖縄県の経済に貢献しているか?は論を待たない。
こういう「数字のトリック」に騙されて「反基地」を主張するのは「滑稽」でしかない。誰とは言わないが何処かの阿呆なお笑い芸人あたりがやってそうな事だが、最大の問題は「沖縄県」と言う公的機関が「フェイクニュース」を垂れ流していた事だろう。翁長雄志はこの問題にどうケジメを付けるのか?それでも「反基地」を主張するなら今度は「キチンとした」数字を出して貰いたいものだ。…それが出来るかどうかは知らないが。