バカを見た文在寅



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平昌五輪の開催は2月9日だそうだが、その開幕を目前にして韓国は参加の秋波を送り続けてきた北朝鮮に「冷や水を浴びせられる」形になった。


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平昌五輪に合わせて北朝鮮南東部、金剛山での開催を韓国と合意していた合同文化行事について、北朝鮮は29日夜に「一方的に」中止を通告したのだと言う。この行事は文在寅「平和五輪構想」の柱の一つとして強く推してきた行事なだけに文在寅の面子は丸潰れ、政権にも衝撃が走った事だろう。韓国政府としては

「北の一方的な通知で、南北が合意した行事が開催できないことは極めて遺憾だ。合意は必ず履行しなければならない」

と、合意の履行を求めたがここまで見事な

「お前が言うな」

も極めて珍しい。言うまでもなく日韓慰安婦合意で日本に対してしている事を自分達がされた、と言う事だ。幾ら文在寅が阿呆でもこうなれば自分が日本に対して行った言動の意味は否応なく理解できるだろう。韓国に何らかの譲歩をさせる為の「揺さぶり作戦」とも受け取れるが、本当に中止になった場合、翌日どの面下げて安倍首相に会うのか?日韓首脳会談の見所が一つ増えた。奇妙な形ではあるが、ある意味では「北朝鮮の援護射撃」として作用する事になるかも知れない。
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北朝鮮が突如行事の中止を通告した理由だが、

韓国メディアが平昌五輪に関連して北朝鮮が取っている真摯な措置を冒涜する世論を広げている」

と言うのがその理由らしい。北朝鮮の口から「真摯」なんて言葉が出る事もまた異様でこれまた

「お前が言うな」

だが、韓国メディアが五輪開幕前日に北朝鮮が「軍創設記念日」に合わせた大規模な軍事パレードを行う事を懸念する論調の記事を出した事、またこの「合同文化行事」とやらを開催するのに必要な電力の提供に北朝鮮が難色を示し、韓国が電力を供給する事になっていたそうだが、発電用に軽油1万リットルを提供する予定だった様だ。軽油1万リットル、と言うと約63バレルに相当するそうだが、昨年12月に国連安保理が採択した北朝鮮制裁決議では、国連加盟国が北朝鮮に搬出できる石油精製品の年間総量を50万バレルに制限している。50万バレルの内63バレルでは割合にして0.0126%でしかないので拠出した所で直ちに「制裁違反」となる訳ではないものの、世界から白眼視されかねない行為である事に変わりはないだろう。北朝鮮一国の為にその他の国々を白けさせる真似をする意味があるのだろうか?

また国連決議以上に厄介なのはアメリカで、アメリカの「対北朝鮮制裁履行法」第14条には、

《石油精製品を北朝鮮に直接・間接的に供給した個人・団体は米国の独自制裁の対象に指定され得る》

と言う規定がある。人道目的、と言った例外規定はあるものの、アメリカの法律である以上、この法律の解釈、運用は当然アメリカの掌の中にある。文在寅肝煎りのイベントであろうが「人道目的」でないのは明白で五輪開催との明らかな因果関係もない。

つまりイベントを行えば韓国政府がアメリカから「制裁対象」とされるリスクが伴う訳だ。その意味を文在寅が何処まで理解しているかは謎だが、少なくともメディアはその危険性を認識し、警鐘を鳴らしてはいるが、それが北朝鮮としては気に入らなかった様だ。自分達が気に入らない論評があったからと言う理由で「国家間の約束」を平然と破棄する北朝鮮も異常だが、イベントを行えば世界から白眼視され、中止を受け入れれば面子丸潰れ、しかも日本への対応と矛盾を抱えたまま、と言うオマケ付きだ。こんな訳の判らぬ異常な状況を自ら作り出した文在寅もまた「異常」であると言えるだろう。

その意味ではこの騒動、所詮は「異常者対異常者」の醜悪極まるものでしかない。こんな連中に忖度して何か得るものがあるのだろうか?結果がどうなろうが日本が知ったことではないが、南北共に「相手にする価値がない」事を理解する事は出来るだろう。それ以上の価値はない相手でしかない、と言えるだろう。

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