「権利の濫用」でしかない新聞労連の抗議声明


※対決は最早会見での風物詩。

実におかしな話である。

新聞労連が5日に声明を発表した。内容は、と言うと

「昨年12月26日の官房長官会見で東京新聞記者が行った質問に『事実誤認』がある、として28日に『事実を踏まえた質問』をするよう記者クラブに要請」

した事を

「記者が事実関係を一つも間違えることなく質問することは不可能だ」

「意に沿わない記者を排除するような申し入れは国民の『知る権利』を狭めるもので、決して容認できない」

として抗議声明を出したのだ。

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名前は伏せられているが当該の記者は東京新聞の望月衣塑子である。問題の質疑応答は辺野古での埋め立てに関するもので

「現場では赤土が広がっている。どう対処するか」

等と質問していたが、官邸側としては

「現場で赤土が広がっている」

事が「事実誤認」に当たる、と言うのだ。

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※望月衣塑子が根拠にしたのはこの写真の様だ。

この様な写真を見ると辺野古での埋め立てで赤土が埋め立てに使われている様に思える。沖縄の土壌は7割がこの赤土、と言われているが、環境に悪影響を及ぼすので沖縄県では条例でそれを防止する策を講じている。

要するに

「埋め立てに赤土が使われているのは条例違反」

と言いたいのだろうが、それなら望月衣塑子より早く沖縄県が抗議している筈だ。条例を見ると

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沖縄県赤土等流出防止条例

3条で「赤土等の流出を防止するため、必要な措置を講ずるように努めなければならない」としている。そもそも努力義務だ。また、2条で用語の定義がされているが、そこで言う「赤土等の流出」とは

「赤土等が雨水等によって公共用水域に流出すること」

と定義している。どう見ても埋め立ては「雨水等によるもの」ではないので埋め立てに赤土等が用いられていたとしても「直ちに条例違反」とはならない。それを

「赤土等が海に流出している事自体が条例違反」

であるかの様に質問するから官邸側が「事実誤認がある」と言ったのだろう。新聞労連はそれを理解して質問したのだろうか?

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※先程の画像と見比べて頂きたい。

上記の画像は辺野古埋め立てを報じる沖縄タイムスの記事に使われた写真である。先に望月衣塑子が根拠にしたであろう画像と色彩が異なるのが一目瞭然で判るであろう。

※恐らく赤色を強調する加工がされている。

沖縄タイムスが実際の写真を加工したとするなら赤色を抑制した加工を行った事になる。赤土等が埋め立てに使われ、それが海洋汚染に繋がる、と言うなら沖縄タイムスの掲載した写真は逆効果になる。辺野古への基地移設に反対する立場のこの新聞が安倍政権を利する様な真似をするとは考え難い。と、なると沖縄タイムスの掲載した写真がオリジナルで望月衣塑子が根拠にしたであろう写真は(当該画像を掲載したツイートをリツイートしている)、

「誰かが赤色を強調する加工を行った」

と考えるよりない。

と、なると望月衣塑子は「加工された写真を見た」認識で質問をしていた事になる。本人がオリジナルの写真を知っていたなら確信犯だが、そうでなくても「裏取り」と言う「基本中の基本」を怠って会見での質問を行った事に変わりはない。いずれにしても望月衣塑子の正当性を見出だす事は出来ない。

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※抗議声明は筋が通らない。

新聞労連はこの様な事も言っているが、望月衣塑子については今に始まった事ではなく、これまでに幾度もおかしな質問を連発し、その度に質問の前提が間違っている事を指摘されても本人がまるで理解しない。その繰り返しを何度も行うから官邸側もこの様な手段に出たのだが、新聞労連はその意味を理解していない。抗議声明それ自体が「筋が通らない」代物なのだ。その上で

「記者が事実関係を一つも間違える事なく質問するのは不可能」

だなんて「開き直り」でしかない。辺野古関連に限らず、政府のやる事に疑問を持つのは自由だ。それを自分達で調べて「点を線に繋げて」質問するのがジャーナリズムではないのか?一から政府側に説明して貰わないと仕事が出来ない、と言うのは自分達の無能さを証明しているだけだ。自分達の無能を他者のせいにするなど言語道断、そんな奴に「ジャーナリズム」を語る資格はないと断言できる。所詮は「権利の濫用」でしかない。


それ以前の問題として「沖縄での赤土流出」については昨年3月の時点で上記のツイートが指摘しているが

「基地移設反対派が出勤に使う車を緑地帯に無許可で駐車し、野芝を消滅させ、赤土を流出させる」

と言う自然破壊を仕出かしている事実をマスコミは何処まで報じたのか?赤土流出が問題ならこれもまた同様の問題の筈だ。現に起きている事実には目を背け、ありもしない事で責め立てる、それが新聞労連の言う「ジャーナリズム」なのか?それが判らない阿呆に抗議声明を出す資格は最初から「ない」のである。

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※マスコミの事だ。

所詮マスコミなどそういう二枚舌の偽善集団でしかない。本人達に自覚はないが、

「存在そのものがジャーナリズムへの冒涜」

なのである。こんな連中に騙されてはならない。最低限、マスコミを鵜呑みにせず、自分自身の目で真実を確かめる事は怠ってはならないのである。