英国公文書館の秘密文書

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※英国公文書館の秘密文書。
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※当時の勢力図。

国立公文書館所蔵の秘密文書が大東亜戦争時のマレー作戦における日本の諜報活動について触れていた。そこでは

「日本はマレー半島、とりわけシンガポールで完璧な諜報活動を展開している。精巧な組織が存在しているとは聞かないが、国を挙げてかなり発達した諜報組織を持っている」

と指摘していた。マレー作戦は周知の通りシンガポールを陥落させ、当時の英首相チャーチルをしてこれを「英国史上最悪の降伏」とまで言わしめる結果となった。

http://www.sankei.com/world/news/150301/wor1503010009-n1.html

更にこの秘密文書は42年6月2日付の報告書で陥落時のシンガポール防諜機関の責任者の報告として、「少なくとも6人の内通者が日本の侵攻を手引きした」と指摘、さらに同7月23日付で「MI6」高官がMI5海外担当責任者にあてた書簡で、「ここ数年日本は想定を超えて驚くべき『第五列』活動を毎日のように行った」と指摘して現地人を味方につけた「第五列」を「敗因」としている。
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シンガポール周辺図。

ここで言う「第五列」とは、自国の中に存在する仮想敵国および敵国に味方する勢力、裏切り者、スパイ、反逆者を指す。有事の際は敵国に呼応して自国で破壊工作、情報詐取、攪乱、世論醸成、文化侵略などを行う。スペイン内戦で4個部隊を率いてマドリードを攻めたフランコ派のモラ将軍が市内にも呼応して蜂起する5番目の部隊(第五列)がいると言ったことが起源だそうだ。尤も日本国内にもそういう「第五列」は存在するだけに他人事ではないのだが…
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※日本の「第五列」の親玉

それについても「アジアを通じて日本の仏教の僧侶たちが頻繁に情報収集しながら、反キリスト教汎アジア主義を訴えた」(42年6月6日報告書)と言う記述があり、「日本がアジア諸国を欧米の植民地支配から解放する」との目的を英国側も認識していた事が伺える。

…記事の主眼は「日本軍の諜報能力の高さ」についてだが、その原動力とも言える「第五列」の存在は「日本がアジア諸国を欧米の植民地支配から解放する」との目的無しには有り得ないだろう。大東亜戦争が「侵略戦争」などと言う一言で片付けられない有力な根拠でもある。筆者としてはここにも注目したい。日本や現地の人々ばかりでなく、当時敵国だった英国ですらそういう認識があったのは特筆すべき事だとも言えるだろう。

その規模は 「マレーでは、全てのマレー人が積極的か潜在的に「第五列」に参加しているとの見方が広がるほど、日本が活動を活発化させたにもかかわらず、「英国側が重大に受け止めず官僚的態度に終始し、英将校らが不用意に重要事項を公然にしたことが悔やまれる」(42年7月30日、MI5幹部報告書)」程だったと言う。大東亜戦争が単なる侵略戦争だったならばそれほどの「第五列」が存在しうるのだろうか?支那朝鮮如きに無意味に同調し、連中の言う嘘出鱈目捏造歪曲狂言戯言を信じる前に先ずはこう言った史料に目を通していくことを勧めたい。
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※更に「大東亜会議」について考えれば答えは自明の理だ。

尤も戦争と言うのは良くない事であるのは論を待たないし、美化するつもりもないが、戦争とは政治の延長だとする考え方もある。そういう考え方で行くなら日本は戦争には負けたが、目的の「アジア諸国の欧米植民地支配からの解放」と言う目的は結果的には達成されたのだから、「試合には負けたが勝負には勝った」と言う見方も出来るのではないだろうか?

いずれにしても戦後70年、この文書が後世に生きる我々に「あの戦争は一体何だったのか?」と言う問いに一つのヒントをくれる貴重な文書である事に変わりはないだろう。少なくとも大東亜戦争が「単なる侵略戦争」と言う一言で片付けられない物であることは間違い無さそうだ。
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チャーチルはこうも言っていた。