参議院選挙、終わって

イメージ 1
参議院選挙の結果。

参議院選挙だが、結果は概ね予想通りと言える内容だと言えるだろう。
イメージ 2
http://www.sankei.com/politics/news/160710/plt1607100183-n1.html

イメージ 3
※「勝利」ではあるが、課題は今後にある。

自民党議席を伸ばしたが単独過半数には僅かに及ばなかった。また、現職閣僚2名が落選したのも「手痛いダメージ」と言えるかもしれない。その裏で公明党は順調に議席を上積みした感があるが、与党内のこのバランスが今後の国会運営においてどう出るか?

イメージ 4
※「国民の良識」とか「野党と市民・国民」って何だったの?選挙に行◯ない人を言うのか?

民進党は予想通り議席を減らしたが、発言の愚劣さや候補の質を考えれば「ある意味」では健闘した部類なのかも知れない。勿論それでも「議席の盗り過ぎ」だが、ネットで落選運動の標的になった面々は何故か軒並み当選している。殲滅されて然るべき政党だが、それにはまだ保守層の力が足りないのだろうか?

共産党は2桁もある、なんて予測もあったが、蓋を開けてみれば伸び悩んだとしか思えない。それでも議席は伸ばしているが、その幅を抑えられた事に意味はあるだろう。…もっとも原因は例の「藤野発言」に拠るところが大きいと言えるのではないだろうか?アレがなければもっと議席を上積みした可能性は高かっただけに「敵失に助けられた」感が強い。こちらも民進党同様、殲滅する為の保守層の力が足りなかったのかも知れない。

イメージ 5
イメージ 6
※明暗が別れた面々…

おおさか維新は関西を中心に議席を上積みした。しかし「自公」でも「民共」でもない「第3極」としては物足りなさもあるだろう。とは言え、改憲発議のキャスティングボードを握った形にもなるのでその主張や存在感は改憲護憲、どちらの勢力からも侮れない部分はある。

社民党はしぶとく1議席を確保した。政党要件は失わないが、「歴史的使命は終わった」と言っても良いだけに最早政党としての存在価値は殆どないであろう。今回で「止め」を刺せなかったのは残念だが、最早存在感を発揮することはないであろう。

生活が最後の1議席を獲得した。現状では政党要件には足りないが無所属候補を取り込んで政党要件を満たす事は可能な状況だ。こちらも社民党同様存在価値は無いに等しいが、それでも意外にしぶとい。

日本のこころ、改革は議席を獲得出来なかった。自民党に主張が近い上に、競合するのでは候補者本人に相当の知名度か実績、若しくは強固な地盤でもない限り当選は困難であろう。特に日本のこころはもっと議席を伸ばしても良いと思える部分もあるだけにこのまま埋没させるにはちと惜しい。今回の結果は残念だが、生き残り策を考えないと党自体が社民や生活より先に消滅してしまいかねない。

イメージ 7
※1人区の結果を見るとそうそう喜べまい。

注目の32あった改選1人区は、自民党の21勝11敗であった。その「11敗」に現職閣僚2名が含まれていた事や、東北地方では自民党は秋田以外で勝てなかった事などを考えれば野党共闘」にもそれなりに意味があったと認めざるを得ない部分はあるだろう。今回が「付け焼き刃」だったとしても次に本格的にやられたら自民党としても安心は出来ないだろう。「勝って兜の緒を締める」必要がある事は言うまでもない。

結果的には自民、公明、おおさか維新、日本のこころ、の憲法改正に前向きとされる政党の議席数が衆参で「3分の2」を越えた。憲法改正を国会で発議出来る条件は整ったが、実際にはこれら4党の憲法観や改正に対する意見はバラバラである。これをどう「形」にして国民に問う事が出来るのか?それがこれから問われる事になる。特に9条に対する見解の隔たりをどう克服するのか?これは口で言う程簡単ではない。安倍首相の手腕が問われる事になるであろう。仮にそれが出来たとしても憲法改正発議国民投票」は文字通り政治生命を賭ける事になる。果たして其処まで辿り着けるだろうか?不肖筆者としては基本的には憲法改正賛成ではあるのだが…

イメージ 8
※前日には日刊ゲンダイでもこの通りだった。

さて、民進、共産、社民、生活の「野党連合」だが、局地的には「戦果」と言える勝利もあった事は確かだが、全体としては「完敗」だったとしか言い様がないだろう。安保法廃止、アベノミクス見直し、護憲…それらを声高に唱えて選挙協力までした挙げ句「3分の2」を許してしまったのだから、イデオロギーからして「敗北」と認めない事には話は進まない。本気で「野党連合」で自民党に勝つつもりならば「これまでの主張が根底から間違っていた」と認めて、「野党連合」としての「対案」を明確に打ち出さないとこれ以上の成果は望めまい。そんな事を一々考える位なら合流して新党を作る話でもしていた方が早そうだが、それだと共産党福島瑞穂の存在が「癌になる」であろう。少なくとも今まで行ってきた様なレッテル貼りや嘘出鱈目はもう止めて、正面から堂々と議論に応じた方が良いであろう。それでも懲りずにこれらを繰り返すのであれば相当なバカだ。それこそ「投票する価値」を自ら毀損するに等しい愚行である。そこから進歩出来るか否かが野党にも問われる事になる。少なくとも議論から逃げる事はしてはなるまい。これも国民の示した「民意」なのだから。
イメージ 9
※民意をこの様に冒涜する腐った放送局。流石TBSなだけある。