自民党が退任を惜しむ政治家二人

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※随分軽く見られているものだ。

これは「皮肉」と言うべきなのか?それとも「単なる事実」と言うべきなのか?
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http://www.sankei.com/politics/news/160808/plt1608080001-n1.html

7月は参議院選挙、また東京都民には都知事選挙と、世間的に注目される選挙が続いた。その中で自民党が退任を惜しむ政治家が2人いると言うのだ。

一人は自民党の谷垣前幹事長なのだそうだ。自身の趣味であるサイクリング中に転倒して頸髄を損傷するという「不慮の事故」が原因で、幹事長続投を自ら辞退する事を余儀なくされるに至ったのは記憶に新しいが、それでも

「人格的にも実力的にも素晴らしい幹事長」(稲田朋美防衛相)

「いかなる困難においても、そのリーダーシップで党を一糸乱れずまとめてくださった」(安倍晋三首相)

などと、惜しむ声は多いそうだ。退任の原因が政治的な責任とは無関係なだけにそういう思いは尚更であろう。一刻も早い回復を願わずにはいられないであろう。

…一方、自民党がその退任を惜しむ「もう一人」の政治家とは意外にも「民進党岡田克也」なのだそうだ。
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※組んだ相手を見れば人を見る目は明らかだ。

自民党最強のサポーターは岡田氏。彼が民進党の代表でいるかぎり、自民党は安泰だ」

と、冗談なのか本気なのか容易に判別出来ないコメントを産経新聞にした自民党ベテラン議員もいるそうだが、時事通信が今年1月に行った世論調査で、

「次期首相にふさわしい政治家は」

と言う設問があったそうだがそこでトップになったのは、自民党小泉進次郎農林部会長で20.6%。2位には「次期首相」という質問設定なのにもかかわらず、何故か現職の安倍首相で19.4%…それに対して岡田克也は支持率わずか3.0%の4位だったと言う。

勿論この調査の結果が全てではないし、「次期首相」に相応しい人物を問うているのに現職首相の名前を挙げる人がかなり多い部分には疑問が湧くのは当然だが、それでも安倍首相と岡田克也の「リーダーとしての」評価の差は歴然であると言って良いであろう。そして更に岡田克也共産党の主張する「野党共闘」に乗っかった事が結果的に自民党を利する事に繋がった、と言う指摘もあるのだ。

岡田克也は「野党共闘」の大義名分を掲げて「憲法改正阻止」、「消費税増税先送り」を主導したが、長島昭久元防衛副大臣の言葉を借りれば

「主体性を失った形で野党共闘の枠組みに引きずられるばかり」

だったとも言える。その結果が参議院選挙での「事実上一人負け」であるとも言える。つまり民進党の代表如何によっては自民党民進党の愚劣さの上に胡座をかいている訳にはいかない、と言う事なのだろう。

民進党馬淵澄夫元国土交通相がブログで興味深い検証を行っている。

それによれば全国比例の絶対得票率(得票数を有権者数で割った率)から見れば、

○自民は党勢を2009年レベルにまで回復させている。

○公明は変わらず。

民進は野党連携により本来のレベルより減らしている。

○共産は野党連携により減らしている。

のだと言う。この検証を前提にするのであれば「野党共闘」によって民進党共産党も結果的に「マイナス」であり、得をしたのは自民党、と言う事になる。故に馬淵元国交相

《(民進党の)党勢は回復どころか、実は低迷している中で、単なる「護憲」では、対峙できないということも考えなければならない。》

としているが、そうであるなら自民党からすれば「野党共闘」を掲げて「野党共倒」へまっしぐらの岡田克也が代表であった方が有り難い結果となる。恐らく民進党代表選も「岡田路線の継承者」を「期待しているに違いない」であろう。そういう意味では岡田路線の継承と見られる蓮舫では話にならないとも言えそうだ。…所詮民進党にはそこまで人材は居ないから大して変わりはないのだろうが。
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蓮舫では話にならないのだろう。