デモの本質
中々興味深い記事と言えそうだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161115-00010000-abema-kr
当ブログでも何度となくネタにしている韓国での崔順実事件、疑惑の核心にいる朴槿恵の辞任を求めて自称100万人単位の大規模なデモが行われたのは記憶に新しいが、これを見て
「韓国の民主主義が羨ましい」
とする意見が続出していると言うのだ。それどころか13日に放送された『Mr.サンデー』(フジテレビ系)では、キャスターの宮根誠司氏が、韓国の民主主義が成熟しているといった趣旨のコメントをした、とまで言う。
国のトップである大統領が悉く率先して不正行為を行い、他国の大統領が「民主主義を学びたい」と国会を見学に来たのは結構だが、その眼前で乱闘劇を繰り広げた国の「民主主義」の何処が羨ましいと言うのか?…と、言いたくもなるが、「デモが民意」と言うのも「デモは民主主義の象徴」と言われればそれはその通りである。
「デモ」の本質は民衆から為政者への意見の表明である。それが実際の政治に反映されるかどうかはさておき、為政者の進める政策に反対(賛成)意見を表明出来るのは民主主義国家である何よりの証である。民主主義国家でない支那や北朝鮮で反政府デモを行えばその意味は嫌でも判る。北京で「打倒習近平」とか平壌で「金正恩退陣」等と叫ぼうものなら間違いなく即座に逮捕される事請け合いである。そしてそうなった場合、身の安全は保障されないが。
そういう意味では単純に「賛成」「反対」と言う意見のどちらも「民意」であると言える。例えば昨年の安保法では反対意見ばかりが「民意」であるかの如く報道されていたが、実際には「賛成意見」のデモも行われていた。あれは「民意」ではないのか?「民意」でないなら一体何だと言うのだろうか?少なくとも「民意=反政権」でも「民意=正論」でもないのだが…
いずれにしてもこの「韓国での民主主義(と言うかデモ)」を「羨ましい」と思うのはそれが
「政権退陣に繋がる」
可能性が高いから、であろう。民衆が権力者を「デモ」と言う平和的手段で退陣に追い込む、そんな快感に耽りたいのであろう。だが、朴槿恵は自らのスキャンダルで窮地に追い込まれているのであってそれがない安倍首相と同一視する事には無理がある。そもそも安倍首相の支持率は50%を越えている状態を維持している。反対派を総結集しても決して「多数派」にはなれないのが現状だ。それが悔しいだけでしかない。
そういう連中は「デモは民意の一つではあるが、多数派の総意でも政権交代の手段でもない」事を理解していない。民主主義社会においてそれを示すのは選挙結果である。デモにそれを求める事自体が間違っているのだが、それを当然の如く主張するから始末に負えない。
安保法の審議の時に反対デモをそう考えていた連中の思考回路の愚劣さは突出していたが、所詮は反日左翼、そんな程度の主張しか出来ないのである。勿論連中の主張の逆が正論であることは言うまでもない。