金正男暗殺の余波はあるのか?

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※まさか、「暗殺」されるとは…

昨晩金正男殺害」と言う衝撃的なニュースが流れてきた。
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http://www.sankei.com/world/news/170214/wor1702140060-n1.html
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※情報は錯綜気味。


クアラルンプール国際空港で13日午前9時ごろ、北朝鮮人の男性が体調不良を訴え、近郊プトラジャヤの病院へ搬送中に死亡した、との事だったそうだが、この男性こそが金正男その人だった様なのだ。

「顔に何か吹きかけられ、体調が悪い」

と、空港スタッフに訴えたとの事だが、その「何か」は致死性の毒物であったのはまず間違いなかろう。
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※容疑者と見られる人物が映った画像。

金正男にその「何か」を吹きかけたのは北朝鮮の女スパイとも言われており、すでにマレーシア警察によって画像が公開されている。タクシーに乗って逃走した、とも言われているが、当の下手人も既に死亡している、との情報もあり、情報は錯綜し続けている。
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※韓国でも大々的に報道されている。

金正男に政治的な影響力があった、とは言えそうもない中で何故暗殺されなければならなかったのか?と言う疑問も出てくるだろう。彼が北朝鮮での「3代世襲」に反対していたり、「改革開放」路線を主張していた事は有名だが、ずっと北朝鮮内に居たわけではない。一時期支那の保護下にあって、「金正恩体制崩壊後」の御輿と目された事もあった様だが、現在は支那の保護下、と言う訳でもなかった模様だ。
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※関与はまず確実だろう。

それでも金正恩体制からすれば「消しておかなければならない」存在だった、と言うことか。何だかんだ言っても金正恩の異母兄だけに1スパイや幹部と言えどそれらの立場の独断で暗殺を実行できる相手ではなかろう。既報通り北朝鮮スパイによる暗殺」であるならば当然金正恩の承認、若しくは黙認がその大前提にある事は確実である。金正恩による「北朝鮮への帰還命令」に従わなかった、だとか「韓国への亡命を打診していた」とも伝えられている。それらが動機だったのだろうか?しかし、「5年前から金正男暗殺計画」はあった、とも取り沙汰されているだけに政治権力の有無とは無関係に金正恩からすれば「自身の脅威になりうる」事に変わりはなく、それ故に消された、と見る事も出来るだろう。
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※それだけ金正恩体制維持に邪魔な存在だったと言うのか?

金正男の暗殺が日本の安全保障に直接影響を与える事はない、とも言われる油断は禁物である。金正男を一時的に保護下にしていた支那がどう反応するか?と言う問題もあるが、金正男暗殺は異母兄を暗殺、と言う卑劣な手段で消す金正恩体制の異常さを示すと共にそうしなければ体制を維持出来ない事情がある、とも受け取れる。最近のミサイル発射と言い、金正男暗殺が「体制を維持する為の引き締め」の一環だとすれば、それだけ「体制に危機が存在する」事の裏返しとも言えるだろう。実際かつて金正恩はナンバー2だった叔父の張成沢を粛清しているが、その「延長線上」とする見方も存在する。だが、ここまでやっても体制崩壊に繋がる「何か」が残存し、それが表面化した場合、日本にも「とばっちり」と言う形で影響はあるかも知れない。そういう意味では「無関係」とまでは言えまい。金正男暗殺」は北朝鮮にとって最重要の課題だったとしてもこれに関連した「何か」がまだありそうに思える。決して油断してはならないだろう。
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※彼の暗殺だけでは終わりそうには思えない。