東京都議会選挙の「裏テーマ」
※最大の争点は「小池都政の評価」であろう。
東京都議会議員選挙が告示された。首都・東京の議会選挙と言う事で各政党は国政選挙並みの力の入れようである。最大の焦点は
「小池都政の評価」
と言う所か。築地市場の豊洲移転問題、告示直前に小池百合子は方針を示したが、それに対する是非やそれ以外にも小池都政全般に対する「有権者の審判」が下される。その小池百合子率いる「都民ファーストの会」がどれだけの議席を獲得するのか？また最大会派だった自民党、逆風選挙となる公算が高いが、何処まで踏ん張れるのか？が「小池都政」に対する「民意」を如実に反映するものだと言えそうだ。
※場違い。
さて、国会では何故か野党第一党の民進党だが、この都議会選挙では「逆風」どころの騒ぎではない。言わば「無風」であり、獲得議席予想は殆どが一桁、下手すりゃ「ゼロ」なんて予測もあるほどの「惨状」だ。いずれにしても国会での議席数はどうあれ、都議会では「有象無象」の仲間入りはほぼ確実、個人的には半端に議席を与える位ならいっそ「議席ゼロ」と言う「民意」を突き付けてやるべきだと思うが、蓮舫の第一声、またその後の「ぶら下がり」でのやり取りを見る限り、そういう民進党の「危機的状況」を理解しているのだろうか？と言う疑問が湧いてくる。
「とにかくすべての公認候補者、全員のためにがんばる」
とは言ったが、それは選挙にあたっての「代表として当然の前提」でしかない。最初から「落選」を前提に公認する、なんて普通では考えられないが、実際は「示さなかった」のではなく、「示せなかった」のであろう。要するに現時点では都内全選挙区で民進党候補が当選圏内にいる、と言う分析結果は出なかった、と言う事だ。勿論民進党党員はそれなりに都内に在住している筈だが、「当落の鍵」となる「浮動票」の獲得は「絶望的」なのだろう。最大の争点が「小池都政の評価」ならば小池都政を評価する人は「都民ファースト」に投票するだろうし、評価しないなら民進党に入れるより自民党に入れた方が有意義なのはどう考えても明白だ。国政でも都政でも民進党を自民党と比べる事自体が「根底から間違っている」と、言えるだろう。
※「改革の政党」？どこが？
蓮舫は記者の
「都議選で何を訴え、どのように戦うか？」
と言う質問に
「都民に見える政治を。これまでの密室型政治ではなくて、しっかりと情報公開、説明責任を尽くす。古い古い政治との決別。それを民進党がしっかり担っていくということを訴えたいと思う」
「これまでの密室型政治」
から決別した
「都民に見える政治」
また、有権者からの反応を聞かれて、
「温かい支援を日に日にいただいていると思う。特に加計学園の問題、政府が国会も開かないで、説明責任も果たさないで、情報は無くして、公開していかない後ろ向きな姿勢に不満を覚えている都民は多いと思う」
と、都政とは無関係の「加計学園」を持ち出すあたりに蓮舫の「政治センスのなさ」が表れている。言うまでもなく加計学園を巡る一件に都政が関与する要素は皆無だ。東京都民の事だけを言えば加計学園の件の真実がどうであれ、「都民の暮らし」には何の関係もない。都議会選挙では「加計学園の真相」よりも例えば「待機児童対策」の方が重要なのだが、そういう優先順位も判らない程度の政治力しか持ち得ない代表が率いる政党の何に期待しろ、と言うのだろうか？
「民進党は『健全な野党として』都政のチェックを行う」
※こういう結果もある。
「加計がー」
「安倍がー」
「自民党がー」
※だったらお前の「二重国籍問題」から実践しろ。
かくして民進党の「都議選惨敗路線」は現状では必至だが、議席を減らせばその数字と無関係に「責任論」が党内から出てくるだろう。蓮舫が代表になって以来、「『成果』と呼べる『成果』」が全くない中で議席を減らせば不満分子は黙ってはいない。執行部が幾ら「予防線」を引いても意味はない。そうなった時に執行部に不満分子を押さえられる器量があるなら民進党は最初からこうなってはいない。執行部が対応を間違えれば「分裂」なんて展開も有り得るが、そんな「砂上の楼閣」の上で
「加計がー」
「安倍がー」
「自民党がー」
等と叫ぶ蓮舫は最早「道化」でしかないだろう。
…それにしても
「説明責任も果たさないで、情報は無くして、公開していかない後ろ向きな姿勢」
「言いたい事を言うだけ言って、相方に『お前が言うな』と、過去の自身の言動を暴露され、ハリセンで『ド突かれる』」
「芸」を極めて
「政治家ではなく芸人として」
口を開いた方が「国民にはウケる」だろう。いっそ割り切って「そうしてみては」どうか？
※結局はこうなるのだが。
※だが蓮舫にその自覚はない。
