安倍首相と玉木雄一郎の「格の違い」
明治維新、そしてそれ以降の新政府の政策によって日本が急速に近代化を成し遂げた事は疑いの余地はないだろう。その意義を否定する事は出来まい。またこの時代、欧米列強は隙あらば日本を侵略し、植民地化しようと言う肚があり、それに対する危機感の真っ只中で起きたのが明治維新だった。他国に日本の安全を脅かされている、と言う意味では今も当時も同じである。明治維新を成し遂げた志士達は玉木雄一郎の言う「明治レジーム」でその国難を乗り切った。それも他国に領土を奪われる事なく。その意味では玉木雄一郎の言う「明治レジームからの脱却」は
「安全保障に対する危機感を持つな」
と言う「売国発言」にしかならない。その時点でこの様な輩に政治を行わせてはならないのは明白である。
明治維新による一連の近代化施策には
「それまでの支配階級がその特権を放棄する」
形の物が多く存在した。藩籍奉還しかり、廃刀令しかり、秩禄処分しかり、徴兵令しかり、である。明治維新を成し遂げた志士達も武士階級出身が多かったが、そういった「身を切る改革」の結果、日本は短期間で近代化を成し遂げる、と言う稀有な結果を残した。安倍首相が「今年が明治維新150年」と言う事を持ち出した意味に現在も
「政府や国会議員の身を切る改革」
の必要性を込めているのであればそれを否定する玉木雄一郎の言い分は
「既得権益の保持擁護」
となる。どちらが国益に資する考えかは言うまでもない。
「『勝てば官軍』という思想は、勝った者が正義との考えであり、『明治レジーム』の考え方」
と言うが、第二次世界大戦で敗戦国となった事実を基にその意味を否定する考えこそ
「敗けた者が悪、と言う考え」