「元の木阿弥」の「新党結成」


政党合併には幾つかの方法が定められている。一つは



と、合併する政党がそれぞれ解散し、新たな政党となる方式、もう一つは



と、一方が解散し、もう一方に吸収される形を取る方式だ。民進党希望の党の合併では後者の方式を採用し、希望の党が解散して民進党に吸収される形を軸に検討されると言う。

この方式のメリットは民進党政党助成金と地方組織をそのまま活かせる事にある。政党を解散すれば余った政党助成金は当然国に返還しなければならないが、それをそのまま活用出来る、と言うのは政党にとっては大きい。民進党助成金は100億近くある、とも言われているだけに尚更だろう。…原資が国民の税金だけに国民からすれば堪ったものではないが。

NHK世論調査によれば3月調査時点で政党支持率民進党1.2%、希望の党0.6%だった。単純合計しても1.8%。同じ調査での自民党の支持率の20分の1でしかない。大塚耕平


と、かねてから新党結成に意気揚々だが、まともな対案を出す能力もなければ影響力のある議員も殆どが立憲民主へ移籍したり無所属の会のままで残るは「知名度=悪名」と言えたり、「誰だコイツ?」みたいな有象無象ばかり。それでも

「新党を結集すれば安倍政権と張り合える」

と、思う方がどうかしているのだが、何時まで経っても「正しい状況分析」も出来ない様だ。

そもそも現在希望の党にいる「元民進」の議員は

民進党の看板では選挙戦を戦えない」

と、民進党を捨てた連中だ。民進党からすれば

「党が苦しい時に党を裏切った」

不倶戴天の連中の筈なのだが「新党結成」と言う御題目の前では些細な事らしい。

僅か半年強の間に

民進党の看板では選挙戦を戦えない」

と、民進党を出ていき、選挙が終われば議席が伸びなかった原因を小池百合子に押し付け、党を乗っ取った。そういう行動が国民の理解を得られる筈もなく、「支持率0%」を記録する程にまで落ちぶれたら

民進党と合併」

こんなのに理念や政策を求める方が間違っている。あるのは

「自分が議員であり続けたい」

と言う党利党略以前の「エゴイズム」だ。そんな連中を「国民の代表」と呼ぶに相応しいだろうか?

この連中の歳費は言うまでもなく国民の税金が原資だ。こんなのに我々の払った税金が無駄に使われる位ならユニセフにでも募金した方が数億倍有意義であろう。「政党」を名乗るならせめてまともな理念や実現できる対案の提唱が出来るレベルになってからにして貰いたいものだ。