「司法権の独立」を放棄した韓国


※当時は「忖度」されていたのね。

ここ最近、韓国の司法界が面白い事になっている。

韓国最高裁の前長官、梁承泰を巡り、所謂慰安婦問題や徴用工問題に関する賠償請求裁判で韓国の裁判所が

「韓国外務省と取引して」

韓国外務省の意向を汲んだ判決を出していた、と言う疑惑が持ち上がっているのだ。しかも、同容疑で検察による外務省への「捜索」も行われたと言うのだ。韓国司法の腐敗、ここに極まれり、である。

2012年8月、韓国最高裁判所が「三菱などは徴用工9人に賠償責任がある」という趣旨の判決を出した。勿論これは日韓請求権協定を無視したおかしな判決以外の何物でもないが、その後、事件が再上告されてから5年が経ってもこの件は結論が出ていない。しかもその間の2015年1月、韓国最高裁は訴訟関連の内部規定の「民事訴訟規則」を改定した。

「国家機関と地方自治体は公益に関する事項に関し、最高裁判所に裁判に関する意見書を提出することができると共に、最高裁判所は彼らに意見書の提出を求めることができる」

と、して上告審で国家による司法介入の余地を裁判所自らが作ったのだ。実際、この件で日本企業の弁護人は2016年10月「韓国外務省に意見書を要請」している。これに対して韓国外務省は、最高裁に「法理的に韓国が勝訴するのが困難な事案」とする意見書を提出し、そのまま放置されているのだと言う。2012年の韓国最高裁の「徴用工への賠償請求を認める」判決は言うまでもなく日本から強い反発が出た。対日関係のこれ以上の悪化を望まない韓国外務省の当時の意向を受け、裁判所は裁判を先延ばす見返りとして、海外高官への裁判官派遣の拡大などを要求したのではないか?と見られている様なのだ。
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…今にして思えば、そういう傾向は以前の事件からも感じる事は出来た。例えばセウォル号沈没事故当日の朴槿恵の動向に関する「噂」を記事にした当時の産経新聞ソウル支局長が名誉毀損容疑で刑事訴追された件、地裁で無罪判決が出て、そのまま確定したが、当時韓国外務省は

「日本側の主張を斟酌する事を望む」

なんてコメントを出していた。韓国人の情理からすれば有罪判決でもおかしくない案件ではあったが、終わってみれば裁判所が「外務省の意向」を忖度したかの様な判決であった。刑事的には無罪としながらも「私人としての朴槿恵への名誉毀損は成立」と判示し、実より名を取って面子を保ったのだ。また、同時期にあった

「日韓請求権協定は韓国の憲法に違反」

と言う訴えは「要件を満たしていない」事を理由に憲法判断を回避した「却下」判決だった。この判決が出たのは2015年12月23日、例の慰安婦合意の直前だった。このタイミングで「日韓請求権協定は韓国の憲法に違反」なんて判決を出したら間違いなく日韓関係は完全に破綻していただろう。その方が良かったのではないか?と思う人も居るだろうが、少なくとも韓国外務省としては「目先の10億円」を優先した訳だ。これらの判決も韓国最高裁の前長官、梁承泰による「取引の結果」であると言うなら明らかな「司法権の独立」への侵害である。そんな事をする輩が最高裁長官だった、と言う時点で戦慄ものだ。そんな疑惑が出る時点で「韓国は法治国家ではない」と内外に宣伝している様なものである。

※「司法権の独立」あっての近代国家である。

司法権の独立」に関連して日本で引き合いに出されるのは「大津事件」である。明治24年、来日中だったロシア皇太子が警備担当の警官に襲撃され負傷したこの事件、ロシアの報復を恐れた政府の「皇族に対する罪を類推適用せよ」と言う圧力を跳ね退けた大審院院長児島惟謙が「通常の殺人未遂」として判決を出した事が「司法権の独立を守った」と評価されている。結果的には児島惟謙の対応は(細かい点では問題はあるが)日本が近代国家の体を成している、と諸外国に判断されるきっかけとなり、不平等条約改正に繋がった。「司法権の独立」の担保は「近代国家の基本」なのである。19世紀にそれを実践していた日本と21世紀にそれに逆行する動きを見せている韓国、比べようなんて考えが根底から間違っているのである。
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※「司法権の独立」がされていない国にはそれなりの対応が必要だ。

こういう相手を「自分と同レベル」で判断するからこの国には「世界の常識」が通用しないのである。そういう意味では同等に見てはならないだろう。マスコミが「それはおかしい」と声を上げる事はまずないと言えるが、「相互理解」を言うのであれば相手のこういう所もキチンと見て「おかしいものはおかしい」と相手の実情を正確に伝えなくてはならない。韓国のこういうおかしな所を見て見ぬふりして「相互理解」や「日韓友好」に繋がる物があったか?韓国との「相互理解」が進まないのはマスコミが韓国の正確な姿を伝えないからである。「相互理解」「友好」を主張しながらその材料を隠蔽するマスコミ、信用しろと言う方が無理だ。結局韓国との関係を正確に理解する最大の邪魔物はマスコミなのである。