「自爆テロ」判断をしたWTO
「韓国の輸入禁止措置を妥当」
とする異常な判断がなされた。
不当な判断、としか言い様がない。
「WTOでは食品の安全性について科学的証拠が不十分な場合、暫定的に規制を認めている」
との韓国の主張に対し、日本は反論しなかったと言う。また、上級審では
「パネルは製品サンプル中の(放射性物質の)実測値のみに基づいて安全性を調査している」
として「議論の過程に問題があった」と言う。それならば「科学的根拠を補う安全性の担保」とは何を言うのかを明確にすべきだし、同時に「食品に含まれる放射性物質」を理由に禁輸措置を執るなら「放射性物質の実測値」以外に何が「科学的根拠」として必要なのかを明確にしなくては「今回の判断の根拠」と言う物は見えない。それらを明確にせず、「日本産食品の安全性」に関しては「安全」と言う1審での事実認定を維持しておきながら韓国の輸入禁止措置を支持する、と言う判断を認める事も理解する事も出来まい。
そもそも最大の争点である「日本産食品の安全性」について、韓国は「WTO基準での危険性」を立証出来なかった。以前記事にもしたが、コレは韓国メディアでも認めている事実である。つまり経緯は日本の主張を認めていながら妙な横槍を入れて結論だけ韓国有利の判定をした訳だ。どう見ても「不自然な判断」だと言える。
だが、仮にこの紛争が「日本勝訴」で終わったとしても韓国はあらゆる手段で抵抗していただろうし、輸入したとしても韓国内で適切に消費されるとは考えにくい。そもそも「貿易相手」として不適格なのだから無理に韓国への輸出を考えるより科学的根拠を信頼して輸入してくれる国へ輸出した方が数億倍建設的だ。日本政府も
に何が必要なのか?世界に問い質せば良いし、またそれをどの様に証明するのか明確にすれば今回の判断などに右往左往する事もない。WTOの判断は
「科学的根拠を否定する」
愚劣な判断でしかないし、それは
「風評被害を助長する」
ものでしかない。韓国への輸出推進などよりこういう馬鹿げた判断で福島への風評被害が出る事を未然に防ぐ努力の方が優先されるべきなのは論を待たない。
韓国が上訴した理由は
「自国民の『食の安全』を守るため」
だった。だが、我々は韓国産水産物が
「『食の安全』が保証されない」
モノだと知っている。汚染物質や寄生虫など、例を挙げればキリがないが、それなら韓国にはそういう「自国産」を消費して貰えば良く、我々日本人は安全性に「科学的根拠が明確」な水産物を消費すれば良い。それだけの話である。
今回の判断を出して後で困るのはWTOだ。「科学的根拠」より「風評」を優先したのだから
「自らの基準を崩した」
に等しい。今後類似の訴訟が発生した場合、判断がどうであれ、今回の判断との整合性を問われる事になる。その時日本は大々的にWTOを非難すれば良いのである。「お楽しみ」は後の為に「とっておくべき」である。