WTOが機能不全だった、と言う件
なのだそうだ。
常識で考えれば明らかな事だが、裁判の当事者が判事を説得して自分達に有利な判決を引き出そうとするなど不正以外の何物でもない。そんな委員など「クビ」で当然だし、判決は無効にしてもう一度上級審をやり直すのが筋だ。
と、言いたい所だが、WTO上級審委員会そのものが機能不全に陥っているのが「現状」である。本来委員の定数は7名、1事案をその中の3名が担当するシステムだ。任期は4年で再任は1回、と言うのが決まりだ。だが、問題は「全会一致で承認」なので再任に反対する国が1ヵ国でもあれば再任されない。WTO上級委員はアメリカとEUの対立のせいで4人が退任、後任の人事は暗礁に乗り上げたままだ。つまり上級委員会は欠員が4名に達し、現在最低限の人員で運営せざるを得ない状況なのだ。残る3名の任期が1人でも切れて再任されなければその瞬間にWTOは機能不全となり、紛争解決能力を失う事になる。
つまり幾ら「上級審のやり直し」を言った所でそういう理由によって間違いなく
「今回と同じメンバーで審理される」
事になる。委員がどんな奴であっても「既に韓流毒まんじゅう」に思考回路を汚染された連中にまともな判断を期待出来る筈もない。安倍首相がトゥスクEU大統領との会談後の会見で「WTO改革」を主張したのも「判決への不満」もさることながら「こういう事態」を認識しての事であろうと思われる。