「主権免除」による裁判拒否を無視しかねない韓国司法
※性質上、訴訟そのものに無理がある。
2016年末に自称元慰安婦とその遺族ら20人が日本政府を相手取り損害賠償を求める訴訟をソウル地裁に起こしていた。日本政府は訴状の受け取りを拒否したが、韓国側は
「公事送達」
を外国政府に適用する、と言う反則技でこの訴訟の審理を可能にした。そこで日本政府は
「訴訟は却下されるべき」
と言う立場を韓国側に伝える事になった。
と、この「主権免除」の原則に基づいているものだ。
これは考えてみれば明らかな事で、「国家主権が平等」である以上、ある国が他国の裁判権に服する事になってしまうとその原則が崩れてしまうからである。従ってこの訴えは「訴訟」としての要件を満たす事は出来ず、その結果、裁判所としては
「裁判権がない」
事を理由に「却下」する以外に選択の余地はない。(注:「棄却」とは裁判を行った上で原告の訴えを退ける事。「却下」とは訴訟の要件を満たしていない事等を理由に門前払いにする事)
と、今まで述べてきた日本政府の主張は「通常の相手であれば」話はそこで終わるのだが、何しろ相手は韓国である。国際法を無視して国内法を優先して適用させるなど日常茶飯事である。ましてや「主権免除」とは元々は「国際慣習法」でしかなく、国連でも「国連裁判権免除条約」と言う条約はあるにはあるが、批准国が発効要件を満たしていないので効力は未発効である。日本は批准したが韓国は署名すらしていない。韓国が一方的な裁判でこの自称元慰安婦の訴えを認めて日本政府に賠償を認める判決を出す公算は大きく、またそれをやれば
「慰安婦合意の破棄」
を韓国側から行うのに等しい。あくまでも「合意」で法的拘束力はないが、
※合意破棄はアメリカの面子を潰す結果になる。
仲介したアメリカの顔を潰す結果をも引き起こす。アメリカをこれ以上怒らせると韓国もどうなるか知った事ではないが、文在寅は「反日」の為なら国を滅ぼしても構わないのだろう。ある意味では中々根性が座っている。
この訴訟、進行させれば国際慣習法無視で国家間合意を破棄、と言う結果を招き、進行させずに「却下」すると国民の反発を招く事になる、と言うジレンマを抱える事になるが、それもこれも
「韓国が『法治国家でない』」
「韓国では『司法権の独立』が担保されていない」
と言う韓国独自の「異常性」に起因する。韓国の国内問題ならそういう異常な法体系であっても勝手にすれば良いだけの話だが、他国にそれを押し付けて迷惑をかけるものではない。
「自分の言動で他者に迷惑をかけない」
と言うのは「道徳の第一歩」でもある。韓国は偉そうに歴史やら法に言及する前に先ずは「人として必要な道徳のいろは」を学ぶべきである。