外交成果ゼロのGSOMIA維持

※外交成果ゼロ。
 
終了間際に急転直下「破棄が延期」されたGSOMIA。韓国からすれば「最大の目的」であった「日本の輸出管理体制強化措置の撤回」は確約が取れず関連する協議行う、と言うレベルに大幅後退を余儀無くされた。今後の交渉に期待を持つのは韓国の勝手だが、
 
「GSOMIAと輸出管理体制強化は別問題」
 
と言う日本の主張が通ったに等しく、そうである以上韓国は今後予定されている協議で
 
「日本が求める回答」
 
を用意し、その実行を担保しなければ望む成果を得られる可能性はない。
 
「GSOMIA破棄の匙加減」
 
は韓国側が決められる、と言う事で「一応の面子」は保ったと韓国は国内向けに強弁するが、元々GSOMIAが破棄されても「日本は大して困らない」と言うのが実状だ。ここで韓国が「GSOMIA破棄」に踏み切れなかった時点で
 
「『GSOMIA破棄』は最早『交渉カードとして成立しない』」
 
と言う証明に他ならないのだ。
 
そんな文在寅の外交を韓国メディアは
 
文在寅を「外交の天才」とか言っていたのは誰だ?
 
等とこき下ろす始末。悲願だった「支那北朝鮮の『レッドチーム』入り」の最大の機会をも逃し、支那北朝鮮からも不信感を持たれ、その上同盟国の筈のアメリカとの関係も悪化した。それがこの一件で文在寅が残した結果である。
 
それだけの犠牲を払いながら「日本の輸出管理体制強化措置の撤回」を引き出せればまだ「外交成果」を強調する余地は「文在寅思考では」あるのかも知れないが、現実には
 
「日本の譲歩を引き出す」
 
有効なカードなど「存在しない」と言うのが韓国の実状の模様だ。
 
 
※韓国の「雀の涙」以下の外交成果。
 
結局「GSOMIA破棄延期」の見返りに韓国が得た物と言うのは
 
「輸出管理体制強化措置に関する協議の場」
 
と、
 
「12月の日韓首脳会談」
 
と言った程度であろう。安倍首相は「徴用工問題で韓国が日本の納得する対応をしない限り首脳会談には応じない」としてきたが、どの道「日支韓三か国首脳会談」は予定されているのだから「そのついで」程度でしかない。その位の譲歩で済むなら安いものだと見たのだろう。それどころかそれまでに「徴用工訴訟で差し押さえた資産の現金化」を強行したりしようものならこの会談、大荒れの展開になる。幾ら文在寅が阿呆でもそんな措置が実行された直後の日韓首脳会談がどういう展開になるのかは予想出来るだろう。件の「国際法違反の異常判決」を執行させない為の牽制、と言う意味もこのタイミングでの首脳会談にはあるのではないだろうか?だとすればこの首脳会談、負担が大きいのは申し込んだ韓国側の方になる。
 
韓国としてはこの首脳会談を「関係改善の転機」としたいのだろうが、少なくとも韓国側の望む成果は「得られない」事はこの時点で明らかだ。何故なら上記の様な理由で現金化して「判決を既成事実化」する事も出来なければ「日本の譲歩を引き出す有効なカード」もない。記事が指摘する通り、日本は「韓国の要求を拒否して時間稼ぎ」にでも出れば韓国にはそれを阻止する手立てはない。業を煮やして「GSOMIA破棄」を持ち出したとしても状況に「破棄の日付」以外に変化がない以上、昨日失効させても後日失効させても生じる結果は変わらない。日本は見捨て、アメリカは激怒、文在寅憧れのレッドチームからは「優柔不断」と不信感しか持たれないだろう。韓国の国益からすれば「後日破棄」の方がより悪手である。
 
要するに「輸出管理体制強化措置関する協議」韓国は現状では「手ぶらで臨む」等しい状態だ。それにも関わらず
 
「(日本に)今後与えられる期間は40日程度」
 
「日本政府が再び韓国をホワイト国リストに登載する『輸出貿易管理令改正』のため、おおむねこれくらいの時間が必要だから」
 
などと言う韓国与党「共に民主党」の宋永吉とか言う国会議員の感覚は明らかに異常だ。手ぶらでノコノコやってくる相手の要望を無条件で受け入れる道理など存在しない。しかもこの発言、1回目の協議で韓国の要求を日本が「二つ返事で聞き入れる」前提でしているのだろう。自分達の置かれた状況が理解出来ないのか?
 
こんな阿呆に合わせなければならない事はプレイ中の不幸ではあるが、そこを言っても仕方ない。あっても相手がこの程度では話にならない。一種の「割り切り」必要なのである。