韓国が独自開発したロケットの打ち上げ結果は?

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※結局は「失敗」だった。

韓国が「独自開発」と主張し、「Kロケット」と称していた「ヌリ号」は衛星軌道投入に「失敗」した。が、韓国メディアや関係者はその事実を認めたくないのか、あれこれ強弁しているが、その姿は滑稽かつ哀れにしか思えない。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/46f0716aa7dbe8be3b08d9349860b4b0b7f698fc

今回の打ち上げは衛星を軌道に投入出来るかの試験的意味合いが強く、搭載されていたのはダミーだったと言う。従って寧ろロケット本体の性能の試験評価、と言う方が正確な表現かも知れない。

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※「ヌリ号」は第一宇宙速度にも達しなかった。

報道によると失敗の原因は三段目のロケットのエンジンの燃焼が予定より早く終了した為だと言う。つまりこのロケットの燃料は固体燃料だった訳だ。固体燃料は取り扱いが楽だが、小回りが利かず、少しでも予定が狂うとこうなる。一方液体燃料は取り扱いは極めて慎重に行わなければならないが、小回りが利く、と言う点で固体燃料に勝る。韓国には液体燃料を取り扱う様な技術はまだだったのだろうか?

また、記事では

〈予定していた1秒当たり7.5kmの速度を出すことに失敗〉

と、あるが、本来の「第一宇宙速度」は秒速7.9kmである。つまりこの記事の記述が正しければ「ヌリ号」は最初から衛星軌道には乗れず、長大な放物線軌道を描くだけでしかなかった。まぁ大半は大気圏突入時に燃え尽きるだろうが、予定通りでも「失敗」だった事は明らかだ。何の為の打ち上げだったんだか?

「第一宇宙速度」とは早口に言うと

人工衛星に要求される最低速度」

で、これ以下の速度ではいずれ地球の重力に引かれて落ちてくる。それがどうして

「宇宙700kmの高度まで打ち上げただけでも凄いこと。宇宙に近付いた」(文在寅談)

なのか?この程度の事は高校の物理でも理解出来る話だが、そんな力学の基礎も判らないのに「ノーベル賞」とかどの口が言うのだろうか?

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※失敗が明らかなのに打ち上げとは壮大な無駄。

記事は「日本も4回失敗している」と何故か引き合いに出しているが、日本初の人工衛星おおすみ」の打ち上げに至るまでは様々な試行錯誤を繰り返しての事だった。例えば1969年に打ち上げられたL-4T型は4段目の能力を抑えていたので、衛星の軌道投入の手法の確認は出来ても実際に衛星を軌道投入する能力は最初からなかった。ヌリ号も同様の狙いだったならまだ判らなくもないが、

「ダミー衛星を軌道に乗せるのは未完の課題として残った」(文在寅談)

である以上、最初から

「衛星(ダミー)を軌道投入する所まで」

がミッションだったのだろう。で、あればそれに至らなかった以上、誰が何と言おうが「失敗」である。日本の手法確認の為の試行錯誤と一緒にしないで貰いたい。

尚、日本のロケット技術は世界て唯一

「軍事的要素ゼロ」

である。日本に先駆けて人工衛星打ち上げに成功したソ連アメリカ、フランスはいずれも軍事技術の副産物としての開発だったが、日本は純粋な民生技術として開発に成功した点で他国と大きく異なる。

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※日本初の人工衛星おおすみ

いずれにしても「ヌリ号」は韓国の技術の集大成として打ち上げられたのだろうが、どうやらそれは「50年前の日本の技術と同等かそれ以下」でしかなかった様だ。次は来年の5月に打ち上げ予定だと言う。文在寅の退任記念のレガシーにすべく全力で取り組むのだろう。そうなるのか?それとも「文在寅の退任祝いの世界最大の打ち上げ花火」になるのかは未知数だが、失敗して日本に迷惑をかける真似だけは止めて貰いたいものだ。さて、どうなる事やら?