失敗外交文在寅

※さて、どうする?
 
文在寅が執念を燃やす「金剛山観光事業」。文在寅はこれをテコにして北朝鮮との経済協力を目論んでいるが、その実態は「北朝鮮に外貨を獲得させる事」であり、現在国連安保理が課している北朝鮮制裁を骨抜きにする効果しかない。例えこの「金剛山観光事業」直接制裁に違反しないと言う結論であっても、上記の様な理由で「制裁の趣旨に反する」事に変わりはない。言わば「国際社会の総意を無視した暴挙」だが、文在寅が小さく見積もってもこれを実行すれば対米関係の悪化を招き、通常の感覚で言えば「事実上の北朝鮮支援」にしか解釈のしようはない。
 
だが、当の北朝鮮文在寅がそこまでのリスクを背負ってまで秋次を送っているにも関わらず前向きな返答はないどころか、
 
「2月までの金剛山の韓国側施設の撤去」
 
を要求している。要するに「文在寅の申し出を拒絶」している訳だ。文在寅はこれにどう対応するのだろうか?北朝鮮の要求に応じれば「金剛山観光事業」における南北経済協力の目は潰える。逆に北朝鮮の要求を拒否すれば南北関係の悪化を招き、どちらを選ぼうが「文在寅の戦略」は破綻する事に変わりはないだろう。文在寅はどうするつもりなのか?
 
 
北朝鮮はもう文在寅の提案には乗らないだろう。
 
この件で南北で昨年末から協議を行っているそうだが、韓国にとって「笑えない」のは韓国側が「当局間での協議」求めているのに対し、北朝鮮は「書面での協議」を求めている、と言う点であろう。「協議」と言っても現実は
 
「対話の為の対話」
 
レベルでしかなく、それさえも北朝鮮にまともに相手にされていない。それが文在寅の「南北経済協力」提案に対する北朝鮮の返答だと言うのであれば文在寅北朝鮮にどの様な秋次を送ろうが「北朝鮮の態度変化を引き出す事は出来ない」と言う解釈となるであろう。要するに文在寅の「対北朝鮮外交」は「失敗確定」だと言う事でもある。
 
しかもこの「金剛山観光事業」、文在寅が新年の記者会見で言及していた事から
 
文在寅の対北朝鮮外交の目玉政策」
 
であった事は容易に想像出来る。それがこの様な対応しかされない、と言う事は
 
「韓国は自力で北朝鮮を交渉の場に引きずり出す事は出来ない」
 
と言う意味である。北朝鮮問題関係国の力を借りようにもアメリカと支那は一方の側に寄ればもう一方との関係が悪化するし、そうでなくてもアメリカとは在韓米軍駐留経費問題、支那とはTHAAD配備問題、と言う外交上の火種があるのでおいそれと韓国の要望に応じるとは考えにくい。また、ロシアからしても「北朝鮮制裁緩和」と言う点で韓国と一致しても「金剛山観光事業」がロシアにどれだけのメリットがあるのか?それが期待出来ない限りロシアを動かす事も厳しいだろう。残念ながら日本には北朝鮮との交渉パイプすらままならない上に、日韓関係を考えれば「頼める訳がない」事は明白だ。また英仏などの西側諸国からは相手にもされないだろうし、その他南北共に国交があり、どちらともそれなりに友好関係がある国があったとしても地理的条件などの理由で仲介するメリットを見出だす事は難しいだろう。
 
要するに「自力では不可」「他力本願でも絶望的」それが文在寅外交の結末なのであるそれでも現実を認めず、自身の主張だけを押し通そうとするその姿勢は「ある意味では」ブレないと言えるが、交渉に臨む姿勢としては落第点確実である。常識的には「自身の提案を引っ込めて新たな提案を行う」等の工夫があって然るべきなのだが、そういう発想は文在寅には出来ないらしい。
 
※今更言うことではないのだが。
 
韓国メディアが指摘するべきなのは正にこの点なのだが、そこまで言及出来ないのは文在寅政権から圧力がかかっているのか?こういう姿勢が実情を知らない人々を惑わせ、おかしな世論を作って政策を誤った方向に導く結果となる。文在寅政権早急に打倒しておかなければ、総選挙で文在寅が勝った場合、その傾向がより一層顕著になるだろう。そうなれば「韓国の終わりの始まり」となる危険があるが、こういう「メディアの弊害」は日本とて例外ではない。読者様諸兄もくれぐれもこの様な手口に騙されない様にして頂たいものである。