緊急事態宣言発令は規定路線だ。
※最早発令は規定路線。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けた「緊急事態宣言」が現実味を帯びている。
2月以降の感染者数の推移をグラフにすれば感染の拡大は明白で、「感染が拡大しているか否か」など最早議論の対象にならない。安倍首相が「発令を近く判断」と言う報道が以下の様に出ているが、それは「緊急事態宣言発令」の伏線だと見るべきであろう。
緊急事態宣言が出されるであろう地域の筆頭に挙がるのは東京や大阪であろう。特に東京は全体の3割弱の感染者が発生している。しかも新規感染者は連日3桁に上っているのだから議論の余地など最早ないだろう。
緊急事態宣言が発令されれば知事は以下の様な事が行える。
…が、東京や大阪では既に知事が「不要不急の外出自粛要請」を行っており、この点においてはそれに「法的な御墨付き」が付くかどうかと言う違いしかない。そういう意味では「事実上の緊急事態宣言下」だと言っても過言ではなかろう。
また、緊急事態宣言が出たからと言って対象になる地域がロックダウンされる訳ではない。欧米ではその様な事例があるので日本でも同様なのではないか?と言う誤解がある事を政府としても懸念しているかも知れないし、その様に思っている人も居るかも知れない。この点に関しては政府の説明不足、と言う点はあるとしても、「緊急事態宣言発令」を欧米のそれと同一視させ、「私権が国家に制限される」と言う懸念ばかり強調してきたマスゴミの報道姿勢にも問題があるのではないか?国会でこの件が審議された際にその様な理由で懸念を示したり、反対してきた人々は目の前のこの事態を目の当たりにして自身の不明を大いに恥じて頂きたい。
また、政府の対応の右往左往ぶりを批判する声は多い。特に早期に支那からの入国を制限または拒否しなかった事は明らかな失敗だ。だが、このウイルスの発生やここまでの世界的流行を誰が事前に予測していただろうか?政府が今行っているのはその意味では「想定外の事態への対応」であり、前例のない事なのである。「政治は結果が全て」と言う。結果から政治を批判する事は部外者である我々からすれば簡単な事だが、政治を動かすのも人間である以上、想定外の事態にぶっつけ本番で対応して「100点満点」の結果が出せる事は極めて考え難い。だが、だからと言って「ウイルスの犠牲になる人が少々出ても仕方ない」と言う事にはならない。だから政府は「重症者優先」の対応を採ったのである。そういう意味では政府の対応は「間違いだった」とまでは言えないだろう。それより断罪すべきは「想定外の事態」を否定して現状に満足してその上に胡座をかいて「いざと言う時の備え」を否定してきた連中である。今回はウイルスだったが、次は何か予測など出来る訳がない。何でも「政府を批判すれば良い」と言うものではないのだ。
いずれにせよ「緊急事態宣言発令」が規定路線である事は「ほぼ確実」と見て差し支えないだろう。問題は「それを受けて我々がどうするか?」である。
緊急事態宣言が発令された場合、我々に最も関係しそうなのは
「外出自粛要請」
であろう。これは先述した様に東京や大阪では既に知事がそれを行っている。これに関して緊急事態宣言が影響するのは「法的な御墨付きが付くかどうか」であって、我々にとってはそれほど事態は変わらない。欧米の様に「罰金刑」と言う事もない。あくまでも「要請」レベルである。
事態を受けてどう対応するか?は我々一人一人の行動にかかっているのである。どう対応しようが「個人の自由」だと言うならその結果感染しても「自己責任」と言う事になる。要請を無視してその結果感染して「政府の対応が悪い」とか言うのは虫が好すぎる話だ。大人であれば自分の行動に責任を持って然るべきであろう。政府の対応はそういう前提がある事も忘れてはならない。