文在寅の北朝鮮外交失敗の理由

※所詮はその器ではなかった、と言う事だ。
 
北朝鮮による「南北共同連絡事務所爆破事件」以降、文在寅の支持率は低下の一途を辿っている模様だ。5月初頭には総選挙の勝利もあってか70%台に回復していたが、北朝鮮の爆破事件で55%程に落ち込んだと言う。そっちの意味でも効果はあった様だ。
 
いずれにしても北朝鮮の(下品とは言え)韓国に対する言動からは
 
北朝鮮に対する文在寅のアプローチは失敗で挽回不能
 
と言える状態であろう。何故そうなったのか?以下の記事でそんな分析をしている。
 

なぜ、文在寅大統領は「南北融和」に失敗したのか?─米紙が分析(クーリエ・ジャポン) - Yahoo!ニュース「南北融和ムード」に包まれていたはずの朝鮮半島が揺れている。きっかけは、6月16日に北朝鮮が南北の軍事境界線に近い開城(ケソン)工業団地内にある南北共同連絡事務所を爆破したことだった。同事務所はリンクYahoo!ニュース

 

文在寅は「アメリカと北朝鮮の仲介者」を自称し、その為の行動を取ってきた事は間違いない。結論から言ってしまえば

 

「それ自体が本人の器量を越えた仕事だった」

 

と言う点に落ち着くであろう。

 

アメリカとしては韓国に「同盟国として北朝鮮の非核化にどう協力するのか」と言う点を求めていただろうし、北朝鮮は韓国に「経済制裁緩和の道筋」を付ける役割を求めていたであろう。どう見ても文在寅がそれらの双方に対して「結果を出せていない」事は明白だ。だから米朝双方から「信頼されなくなった」のだ。

 

※最初の会談の時点で文在寅の役割は終わっていた。
 

一回目の米朝首脳会談の時点ではトランプ大統領金正恩の雰囲気は悪いものではなかった。ここでの首脳会談実現に文在寅が「仲介役を果たした」と言う点を認めるとしても、この時点でトランプ大統領金正恩との直接のホットラインが構築された、と考え、「最終的な交渉は米朝の直接対話に委ねる」と一歩引く姿勢を見せていれば文在寅の評価は変わっていたかも知れない。だが、事態を理解出来なかったのか?それとも欲をかきすぎたのか?その後も文在寅は「米朝の間」に立ち続けようとした。これがそもそもの間違いだったのだ。

 

2018年10月に韓国外相・康京和が

 

「南北融和のために北朝鮮に対する経済制裁を見直すつもりだ」

 

と述べると、トランプ大統領はすぐさま

 

「韓国政府が我々の許可なしに制裁の見直しをすることはない。彼らは我々の許可なしには何もできない」

 

と発言。韓国が独自に「北朝鮮の望む対応」を出来ない事が露呈した。これでは韓国を仲介役にする意味は北朝鮮からすれば全くない。韓国を仲介役にしようがアメリカと直接交渉しようが結果が同じなら当然後者が選択される。またアメリからしても韓国が自分達の意を汲まずに勝手な事をしようとするのでは「仲介役として役に立たない」と判断して当然である。また、ハノイでの首脳会談が物別れに終わった後も文在寅米朝双方が聞き耳を持つ様な提案をする事もなかった。そういう時に的確に動いてこそ「仲介役」なのだが、文在寅にそれだけの器量や能力がなかったのか?それとも「仲介役」の意味を理解していなかったのか?どちらにせよ、そんな体たらくだったら板門店での米朝首脳会談の場に出向いておきながら「別室待機」と言う扱いを受けるのだ。その意味さえもコイツは理解していない違いない。

 

※現職アメリカ大統領が38度線を越える歴史的瞬間から排除された文在寅
 
それでも文在寅は「朝鮮半島統一」を諦めていないと言うのだから、その無神経ぶりには恐れ入る。北朝鮮の気を引こうとするなら文在寅に残された手段は「北への直接の財政支援」しかないだろう。勿論それは
 
「国連制裁に正面から明白に違反する」
北朝鮮の味方だと世界中に宣言する」
 
と言う意味である。現実的にはそんな馬鹿げた事をするとは考え難いが、「自分の理想の実現」しか考えない阿呆はこういう事をやりかねない怖さがある。そういう意味ではコイツの言動は油断がならない。この件に限らずその他あらゆる言動から見ても文在寅は「信用ならない」事は明白だ。こんな阿呆の言う事など無視する限る。世界中がそうなってはじめてコイツはその意味を理解すのだろうが、その時では既に手遅れだ。少なくともコイツの「手腕の見せ所」などもう存在しない。見せ場があるすれば「これから如何に世界中からの信頼を失っていくか?と言う過程」のみである。勿論日本もコイツは相手にせず「無視する」に限る。味方としては役に立たないし、敵としては役者不足。それがこの男の本質なのであろう。
 
 
※相手が阿呆なだけにより一層の怖さがある。