「全員陰性」でもクラスター発生の謎

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※何処までも質が悪い。

アルゼンチンで「ミステリー」とされる事件だ。

遠洋漁業に出た漁船でクラスター発生、となったのだが、この漁船の乗組員は出航前の検査で「全員陰性」が確認されていた、そして1ヶ月余りに渡って一切陸地と接触していなかったにも関わらず、船内に感染者が出てクラスター、乗組員の殆どが感染する結果となった。地元メディアは「ミステリー」としている模様だが…?

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https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200715-00000006-jij-int

真っ先に考えられる要因は「検査ミス」であろう。PCR検査の精度が8割、と言われていたが、それを前提に単純計算すると対象が5人でも「全員検査ミスなし」の確率は32.7%まで低下する。対象が10人ならなんと10.7%でしかない。この漁船の乗組員は61人だった。仮に精度8割のPCR検査をした所でこれだけの対象を目の前にすれば「全員検査ミスなし」となる確率は限りなく低い、と言うよりない。



それ故に一度出航して一度も陸地に接触しなければ逃げ場のない船内だ。確実にクラスターになるのは自明の理であろう。


この一件は「PCR検査を盲信してはならない」とも言える。感染者全員に明確な症状が出るとは限らず、自分自身でさえ感染に気付かず、普通に生活して他人にウイルスをバラ撒いている可能性だってあるのだ。このウイルスの「質が悪い」点である。

従って「確実な治療法」が確立されるまでこのウイルスに対する警戒は緩める事は出来ない。そういう教訓だと受け取めると共にこの漁船の乗組員が全員快方に向かう事を願うばかりである。